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震災10年「3.11」をずっと忘れない。

田中将大の10年「過去の出来事は、どうしても風化していってしまう。月日の経過とともに、発信し続けていくことの大切さを実感している」

 

東日本大震災から10年という節目の年に、田中将大が本拠地・仙台に戻ってくる。震災の2年後には完全無欠のシーズン24連勝で球団初のリーグ優勝、日本一に導くと、戦いの場はメジャー・リーグへ。世界的なコロナ禍に揺れた2020年を経て、楽天復帰を決めた。開幕2戦目の先発が決まり、雄姿が見られるのは間もなくだ。
写真=BBM

多くのファンに見守られながら本拠地のマウンドに立つ田中将大。2011年、チームは左袖に「がんばろう東北」と、喪章を示す黒の帯を付けて戦った


忘れられない瞬間


 田中将大が初めて投手タイトルを手にしたのは、東日本大震災があった2011年のことだ。日本ハムダルビッシュ有(現パドレス)との投げ合いは至高の対決、名勝負とも言われた。開幕前に「微力でも、プレーで1人でも多くの人が何かを感じてくれれば。皆さんと一緒に戦っていきたい」と語っていた当時22歳の右腕は、有言実行のピッチングを見事にやってのけた。

 この年、2歳年上の右腕に最多奪三振のタイトルこそ譲ったものの・・・

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