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Vのカギを握る猛虎戦士 スペシャルインタビュー

阪神・近本光司インタビュー プレッシャーを掛け続ける 「塁上にいることで、後ろの打者が打ちやすい状況を作り出したい」

 

開幕からの快進撃で首位をキープしている阪神。その中で蚊帳の外的な存在に見られていたのが一番打者だ。しかし4月の打率は1割台ながら得点では常にリーグ上位。目立たぬが、しっかりとチームに貢献していた。その男の打撃がようやく上向きになってきた。大きな武器の“足”とともに優勝に向け、相手バッテリーにプレッシャーを掛け続ける。
取材・構成=椎屋博幸 写真=早浪章弘、川口洋邦

リードを取りながら、相手バッテリーにプレッシャーを掛け、打者の打ちやすいボールを投げさせようと常に考えている


走らずともチームに貢献


 開幕当初から打撃不振に陥った不動の一番打者。今季の目標は「100得点」。打率1割台の時期でも、得点を積み重ね現在31でリーグトップだ。そこは塁に出ればホームにかえってくる確率が高いことを示している。つまり、近本が塁に出れば、いかに阪神打線の力が増すかを表している。やはりこの男が打線のカギを握っているのだ。

──今年の阪神はなかなか負けないです。

近本 そうなんですよ、負けないですし強いんです(笑)。引き分けも少ないですし、負けそうな試合でも追いついて、何とか勝っていく……みんなの中にどうにか勝ちにつなげていこうという気持ちがあるように思います。

──5月11日の中日戦(甲子園)では3点リードされながら終盤、引き分けに持っていきました。

近本 3点差がついたときには、どうかな、と思うところもありましたが、それぞれがいい仕事をすることで、打線となっています。開幕からそういういい流れですね。

──長いシーズンの中で「このチームはなかなか負けないな」と思わせることは大事なのかなと思います。

近本 それは大事なところですよね。僕自身はジャイアンツにそれを感じています。タイガースはピッチャーがいいですし、後ろの投手もいい状態なので、そう思わせるには、あとは僕らがどれだけ打線をつないでいき、どれだけ多く点を取れるか、に掛かっていると思います。

──その点を取っていく中で、現在得点はリーグトップの31です。

近本 得点の部分でしっかりと仕事はできているな、と自分で思っています。その得点もすべて、後ろの打者が打ってかえしてくれているので、打線がつながっている証でもあるのかなと思います。

──40試合で31得点……いいペースだと思います。

近本 そうですね、目標の100得点は超える計算にはなります。開幕から打率が低いときでも、得点につながっていました。一方で・・・

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