週刊ベースボールONLINE

2021最強ルーキー伝説

2021ルーキー大卒投手群像 即戦力候補たちの現在地

 

早大から楽天入りした早川隆久がハーラートップの6勝目を挙げ注目されているが、ほかにも大卒投手で一軍登板を果たした選手は多い。新人ながら高卒で扉を開いた同年齢の選手は、すでに5年目。時間はあるようでない。
※成績は5月24日現在。写真ネームの年齢は21年満年齢。()内数字はドラフト順位、左右は投打

エース道を走るF伊藤


伊藤大海/いとう・ひろみ[日本ハム投手/苫小牧駒大・24歳(1)右左]
7試合登板、1勝4敗0S0H、防御率3.67


 ルーキーとは言え、大学4年を経て入団となれば、今季ならオリックス山本由伸ら高卒入団5年目と同じだ。過去を見ても、特にピッチャーはいきなり先発ローテ、リリーフの中心に入る選手も珍しくない。

 日本ハムでは地元北海道出身のドラフト1位・伊藤大海が開幕先発ローテーション入りを果たした。彼の場合、駒大を中退してから苫小牧駒大に入ったので、他の選手より年齢は1つ上になる。

 プロ初勝利は5度目の先発となった4月28日ソフトバンク戦(PayPayドーム)。「ホッとしたのが一番かなと思います」と話していたが、いつ勝ってもおかしくない内容が続いていた。デビュー戦の6回1失点を皮切りにプロ初勝利まで5戦連続でQS(6回3失点以内)を継続。やるべきことを尽くし続けて得た、最高の白星だった。

 試合をつくり続けられる理由は奪三振能力と制球力だろう。奪三振に関しては早くもプロ野球史に名前を刻んだ。デビュー戦の初回から4試合目の先発となった4月21日ロッテ戦(ZOZOマリン)の4回まで23イニング連続奪三振を記録。これは球団の大先輩である木田勇が新人時代の1980年にマークした球団記録&プロ野球新人記録に並ぶものだ。

 三振を奪える要因は直球とスライダーの質の高さにある。伊藤は「一番はやっぱり腕がしっかり振れているということ」とシンプルにとらえているが、打者にとっては、同じように投げる直球とスライダーは手元に来るまで判断が難しい。「バッターがスライダーと分かり切ったカウントでも、スライダーに手を出してくれたりもする」と、思いどおりの投球を展開できている。

 それに・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング