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「投球術」大解剖 極めるプロのテクニック

吉見一起(元中日)が語る「至高の投球術」 すべては考えて投げることから始まる。

 

ドラゴンズのエースとして活躍し、プロ通算90勝をマーク。150キロを超すストレートも鋭い変化球もなかったが、それを補ってあまりあるピッチングのうまさがあった。昨年限りで引退した吉見氏の言葉から投球術のヒントを探る。
取材・構成=牧野正 写真=BBM


【POINT.1】カウント1-1をつくって勝負→3球で打ち取るこだわりを強く


 僕は球数を少なくして勝ちたいという気持ちが強かったので、そのためにも3球勝負を常に考えていました(理想は100球以内の完封です)。少しおまじないのような部分もありましたが、その中でカウント1-1にすれば「勝った」と思っていました。

 3球で打ち取るためには、カウント1-1からの3球目が勝負しやすいからです。カウント0-2からの3球目だと勝負球というよりは、1球外して様子を見るというのがセオリーみたいなところがあって、そこで打たれると不用意と思われてしまう。もちろん伏線としてボール球を挟むのはありだと思いますが、それだと3球以上を要することになります。

 どんな状況であれ、常にカウント1-1をつくって打者を打ち取ることが僕のピッチングだと思っていました。ただ、誤解しないでいただきたいのは・・・

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