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いざ東京2020オリンピック

発足から五輪までの軌跡は? 稲葉ジャパンの1400日

 

小久保裕紀前日本代表監督のあとを受け、2017年7月31日に稲葉篤紀が監督に就任。当初からターゲットを東京2020オリンピックでの金メダル獲得に定め、代表チームの強化に取り組んできた。ここでは稲葉ジャパン発足からの軌跡を振り返る。

背番号は「80」に決定


代表活動継続の成果


 現役時代には1度のオリンピック、2度のWBC(2009年に世界一)を経験し、引退後は小久保裕紀監督の下、侍ジャパンのトップチームコーチを務めるなど、現役選手のことも、代表のチーム運営についても熟知した稲葉篤紀の代表監督就任(小久保監督からの継承)は、ごく自然な流れだったといえる。インタビューでも話しているとおり、大役を担う上でのモチベーションは、自身が味わった08年の北京オリンピックでの惨敗の経験からくる「オリンピックの借りは、オリンピックで返す」という強い信念であった。

 今大会の内定選手たちと、小久保監督が最後に率いた17年のWBCのメンバーを見比べてみると、2大会ともに選出されているのは投手では菅野智之(巨人)のみ(その後、7月3日にコンディション不良のため代表を辞退)
。野手では菊池涼介(広島)、坂本勇人(巨人)、山田哲人(ヤクルト)、鈴木誠也(広島)の4人で、軸となる選手を除いては、その顔ぶれが大きく変わったことが分かる。稲葉監督にとって初めての公式戦だった17年のアジアプロ野球チャンピオンシップでは、「24歳以下あるいは入団3年以内の選手(※オーバーエイジ3人)」の大会規定があり、フレッシュなメンバーで大会に挑んだが、これが良かった。日本代表のクローザー(※今大会の起用法は未定)に成長した山崎康晃(DeNA)、野手では甲斐拓也(ソフトバンク)、源田壮亮(西武)、近藤健介(日本ハム)がこの大会以降、所属球団でもレギュラーの1人から替えのきかない選手へと大きく成長を遂げた。日本代表のトップチームでも常連となり、今回の五輪内定を勝ち取っている。

【2017】
7.31 稲葉篤紀が代表監督就任
稲葉ジャパンが発足
 小久保裕紀監督下ではコーチを務めていた稲葉篤紀が、侍ジャパンのトップチーム監督に就任。44歳の若き指揮官は、「目標は東京五輪での金メダル」と高らかに宣言した。

10.12・・・

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