NPB12球団のスカウトが視察する中で、猛アピールを見せた。4試合で打率.615、2本塁打。学生野球の聖地・神宮を、まるで自分の庭のように躍動し「有力候補」に急浮上した。 取材・文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎 ガーナ人の父と日本人の母を持つ。3年秋まで5シーズンで無安打だったスラッガーは、4年春にして打撃開花。上武大・谷口監督との二人三脚の取り組みが実を結ぶ形となった
日本一を決める全日本大学選手権を前に、谷口英規監督から呼ばれた。
「この大会で打てば、注目されるぞ」
開幕前日(6月6日)に開かれた監督記者会見でも、指揮官は注目選手として、「
ブライト健太」の名前を真っ先に挙げた。翌日、西日本工大との1回戦。2回裏の先頭打者として四番・ブライトは打席に入った。
1ボールからの2球目を強振する。左翼ポール付近まで飛ばしたが、大ファウルに、ブライトは苦笑いを浮かべ、打席に戻った。直後の143キロストレートをフルスイングすると、左中間スタンドへ打球を運んだ。「三振前の大当たり」とはよく言われるフレーズだが、打ち直しの一発とは、珍しいシーンである。
「最初は・・・
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