四番はチームの勝利のために打つ。打てないときにも、どうすれば勝利に貢献できるかを考え、自己犠牲を払い、つなぎの四番に徹する。そのスタイルが、今季の猛虎打線にマッチし、首位を走る。まずは、バットを振らないと、事を起こさないと、物事は動かない。「主将&四番」、大山悠輔は、その強い気持ちで、チームをけん引している。 文=佐井陽介(日刊スポーツ) 
常にチームの勝利のために自己犠牲ができるからこそ、チームメートが打った本塁打などでも素直に喜べるのだ
【2021成績】82試合74安打13本塁打47打点1盗塁、打率.238 (8月23日現在) 「事を起こす」ための自己犠牲心
虎の四番・主将はその瞬間、完全にエゴを排除したように映った。
8月18日の
DeNA戦(東京ドーム)。1点を追う8回表無死一、三塁、内野守備陣は後ろに下がっていた。同点まではやむなしの内野ゴロ併殺狙いだ。2ボール1ストライク。一塁走者の
熊谷敬宥がスタートを切り、余計に腹が決まる場面が出来上がった。ゴロさえ転がせば1点が入り、走者を二塁に進められる可能性が高くなる。まだ強振したくなるカウントでも、大山悠輔は「個」を犠牲にしにかかった。
左腕エスコバーの・・・
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