週刊ベースボールONLINE

至高のグラブ

【匠の現場】ユーザー目線のグラブ作り アマチュアで絶大な支持 ハイゴールドが好まれる理由

 

高校、大学を中心に変わらず人気の高いハイゴールド。多くのユーザーに支持されるそのグラブは、常に進化を止めないこだわりの姿勢に支えられている。
取材・文=上原伸一 写真=BBM

親指の引っ掛け部をダブルにすることで親指のグリップを自在に調整できる『サムグリップ』。グラブ親指中央のハミダシは2本。指に掛かる負担を削減し、耐久性をアップさせた『ダブルコネクトサム』


熱烈な愛好者が支える


 まだ娯楽が少なかった1960年代。全国津々浦々、どこに行ってもキャッチボールに興じる風景が見られた。会社の昼休みとなれば、ワイシャツの袖をめくってボールを投げ合う人たちも多かった。野球は誰にとっても身近な楽しみで、野球をしたことがない子どもは少なかった。そんな時代から本格的なグラブを求めるプレーヤーに愛され続けているのがハイゴールドだ。昨年8月に東京・神田神保町にオープンした直営店(HI-Gold TOKYO BASE) には連日、愛好者が訪れる。「本物」は親から子へと引き継がれるのだろう。株式会社ハイゴールドの専務取締役で(関東支社長兼務)、同店の責任者でもある風呂本隆史氏は「このお店の第1号のお客さんは“自分が学生時代に使っていたから、野球を始めた息子にも”とグラブを購入されました」と話す。

 ハイゴールドが産声を上げたのは高度成長期真っただ中の63年。風呂本氏の祖父・森本辰治氏が創業した。森本氏は数多くの著名プロ野球選手が使用していたことでも知られる「美津和タイガー」を創業したメンバーの1人。当時は三恵(さんえい)スポーツで、現在の社名になったのは90年である。

「美津和さんはプロ選手向けのモデルに力を入れてましたが、弊社は・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング