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勢いをもたらす新星 スペシャルインタビュー

奥川恭伸(投手/2年目)インタビュー 新たなる欲望「優勝したいなって、すごく思えるようになってきたんです」

 

こちらでも紹介したように、今季のヤクルト投手陣は充実の兆しを見せつつある。中でも、2年目右腕の台頭はチームにとって大きなプラス材料だ。まだ頼りなかった開幕当初から、大きな進化を遂げた。自身も、そして「チームのために」という思いも日に日に大きく育っている。
取材・構成=依田真衣子 写真=桜井ひとし

登板を重ねるうちに、ゲーム中に見せる表情も柔和になってきた


 ヤクルトにとって後半戦初戦となった8月15日のDeNA戦(新潟)に先発し、7回1失点。見事に“後半戦開幕投手”の役割を果たしてみせた。しかし、次回登板となった同27日のDeNA戦(東京ドーム)では、3連続被弾を喫するなど7回途中3失点で降板。インタビューはその翌日に行われ、口をつくのは反省の言葉ばかりだったが、奥川は前向きに捉えていた。

──6回まで無失点投球を続けていましたが、7回二死から3連続被弾を喫しました。

奥川 あの連発は、自分がしっかり冷静に考えて投げられていれば、防げたものだったと思うんです。僕にまだ足りないのは、そういう部分です。打たれたあとを、大切にしなければいけない。ただ、今回のことは自分にとってはいい経験になったと思います。次回以降、こういうピッチングをしないことが、大事になってくると思うので。

──相手先発の京山将弥投手も無失点投球で、緊迫した投手戦でした。

奥川 先に(マウンドを)降りたほうが負けかなと思っていたので……。二死からですし、ちょっと悔しかったです。ただ、これもまた勉強。しっかり反省して、次に生かします。

──3連続被弾というのは、アマチュア時代を通じても初めてですか。

'奥川'' 初めてです。宮崎(宮崎敏郎)選手に打たれたあと、ソト選手には初球のフォークを運ばれました。もう少し、自分の中で「ボール球でもいい」というくらいの気持ちがあっても良かったのかなと、今になって思います。あのときは、状況を整理できていなかったんですよね。ボール球で入る選択肢が、僕の中になかった。(中村悠平捕手から)フォークのサインが出ていたので、ボールゾーンに投げて空振りを狙うことを考えなくてはいけませんでした。中途半端な気持ちのまま投げてしまったので、ああいう結果になったと思います。次の牧(牧秀悟)選手にも、おそらくスライダーだと読まれていました。もっとよく見て、感じて、冷静に投げていくべきでした。ただ、投球全体の内容は悪くなかったと思うので、そんなに悲観的になることはないのかなとも思います。反省すべきところは反省して、次ですね。

──確かに、しっかり腕も振れていました。昨シーズン故障があった、肩の不安はもうありませんか。

奥川 大丈夫です。投げながら・・・

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