週刊ベースボールONLINE

日本野球を変える? 新庄ファイターズ誕生!

SHINJOという男。希代のエンターテイナーの素顔

 

監督経験どころか、本格的な指導経験もない。当然、指揮官としての資質を問う声があることも事実だ。しかし、その雑音を吹き飛ばすほどの「何かやってくれるかも……」というワクワク感を抱かせてくれるのが、新庄剛志という男なのだ。
写真=BBM

現役のころから努力を見せなかった新庄。それでも「練習の虫」であったことは有名なエピソード


プレー以外でも魅了した自由奔放なキャラクター


 ファイターズが、3年連続Bクラスからの巻き返しに向け、新たな扉を開く。新庄剛志新監督の招へいは、球団として「壮大なチャレンジ」と言っても過言ではない。

 新庄に関して、選手としての実績は申し分ない。抜群の身体能力を生かした攻撃と守備で日米通算1524安打、225本塁打。日本球界ではゴールデン・グラブ賞を10回受賞した。しかし、それ以上にファンを魅了したのが、ド派手なパフォーマンスや型破りな言動だった。

 阪神時代で代表的なものは、突然の引退宣言、野村克也監督の下での二刀流(投手と外野手)挑戦、敬遠球打ちのサヨナラ打などである。日本ハムでは合計5度の「かぶり物」パフォーマンスに加え、球団を挙げての大掛かりなパフォーマンスショーを3度披露した。さらに、球界全体への問題提起となった「襟付きアンダーシャツ」も含め、グラウンド内外でファッションへのこだわりでも話題をさらった。

 現役引退後の人生も、決して型どおりではなかった。2010年、インドネシアのバリ島への移住を決意。エアブラシアートやモトクロスに挑戦した。また、近年のテレビ番組では約20億円の横領詐欺被害に遭ったことや、美容整形を重ねていることなど、仰天エピソードを次々と告白。さらに昨年12月には06年以来の現役復帰を目指し、12球団合同トライアウトに参加した。

 現役時代をリアルタイムで見ていない中高生以下の野球ファンは「本当にプロ野球選手だったの?」と信じ難いかもしれない。また、現役時代を知っているファンには「あんな目立ちたがりの“宇宙人(現役時代のあだ名の一つ)”に、監督など務まるわけがない」と思う人も多いかもしれない。ただ、それらの疑問や懸念のハードルをすべて飛び越え、「彼なら、もしかして……」という期待感、ワクワク感を抱かせる「何か」が、新庄にはある。その「何か」を探っていきたい。

新庄なら……と期待させる現役時代の「何か」の数々


【反骨心】
 新庄は事あるごとに・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング