週刊ベースボールONLINE

第92回都市対抗野球大会展望 注目チームクローズアップ

エイジェック[小山市/北関東第2代表] 初出場 創部4年目の初陣会社創立20周年の大きな一歩

 

地域とともに歩む野球部は、2018年に発足した。活動理念は「野球選手の雇用」と「セカンドキャリア支援」の2本柱だ。プレーする機会を与えるとともに、普及・振興面でも貢献。創部4年目での初の全国切符は、会社創立20周年である。
取材・文=中里浩章 写真=川口洋邦

北関東第2代表での東京ドーム初出場。創部4年目の快進撃に、会社全体が活気に満ちている


 ここ数年、球場広告で「エイジェック」の文字をよく見かける。2001年創立で主に、人材派遣等を手掛ける「人材の総合プロデュース企業」。17年からBCリーグに参入している栃木ゴールデンブレーブスの運営母体としても知られており、翌18年には男女とも硬式野球部を創部して、社会人球界にも新規参入している。

 野球の活動に積極的な理由。そこに秘められた思いは、難波貴司監督(東海大)の言葉から伝わってくる。

「私が就任した今年1月、選手たちにまず話したのは社会人野球をやる価値の部分です。企業が野球チームを持つ意味は何か。宣伝広告の効果、社員の士気高揚、会社に戻すことを見据えた社員教育の場、地域貢献……。また自社のことだけでなく、社会人野球にどういう風を吹かせるかも大事。新しい会社や業態という部分で1つでも話題ができれば球界全体が注目され、そこからまたいろいろな効果を生み出せます。特に私たちは“オールエイジェックグループ”の意識でゴールデンブレーブスや女子野球部とも積極的に交流しています。皆で協力して相乗効果で高め合おうと。企業チームの新しいスタイルという意味でも、風を吹かせたい」

チーム全員で情報共有


 指揮官は日本通運で8年間プレーし、1993年には社会人ベストナイン受賞。引退後はヘッドコーチを4年務めた。その後は退社して化粧品業界で20年働きながら、ビジネススクールに通って経営学などを学んだり、会社の役員を務めたり、その傍らで明治学院大を監督として4年率いた。組織作りにおいて、豊富な引き出しを備えている。20代前半の若手が多く、入れ替えも激しかったチームの土台を安定させるには適任だった。

 難波監督の就任と同時にコーチ陣も一新された。社会人から・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング