近未来の主力と期待され、注目の中で入団。ただし、期待どおり1年目から飛躍を遂げるドラフト1位選手は一握りだ。プロで力と技を磨き、2年目以降にブレークする者もいるが、プロの壁の前になす術なく、いつの間にか消えてしまう者も多い。ここでは12球団別にドラフト1位の指名傾向と現在地を追う。 【パ・リーグ編】はこちら ヤクルト・即戦力投手指名が多く、野手・村上は2年目に覚醒
傾向としては、ドラフト時に“即戦力投手”と呼ばれた投手の指名が多い。とはいえ、期待されながら、一軍で活躍するまでに時間を要すことも。例えば
原樹理は故障に苦しみ、6年目の今季、ようやく先発として力を発揮した。
寺島成輝や
木澤尚文も、近い将来の活躍が期待される。例外は
奥川恭伸で、20歳とは思えない圧倒的なピッチングで、リーグ優勝に大きく貢献した。
清水昇は、配置転換で才能を開花させた。当初は先発として起用されたが、中継ぎ転向後に持ち味を発揮。特に今季は威力抜群のストレートとフォークを巧みに操り、日本新記録となるシーズン50ホールドを挙げている。
杉浦稔大はトレードで
日本ハムへ。クローザーを務めている。
竹下真吾は故障が響き、一度も一軍で登板することなくチームを去った。
過去10年のドライチで唯一の野手が、村上宗隆だ。
清宮幸太郎(現日本ハム)の外れ1位ながら、現在は不動の四番として39本塁打を放ち、本塁打王のタイトルを獲得。東京五輪にも日本代表として出場するなど、名実ともに日本を代表するスラッガーとなった。
阪神・近本、大山、佐藤輝と大学・社会人出が中心選手に
1990年代の暗黒時代を抜け2003、05年にリーグ優勝。そこから毎年優勝を期待されるチームになったことで、ドラフト1位には即戦力の大学、社会人を多く獲得している。さらにこの10年間の1位の多くが今の
阪神を支えている。
10年間で高卒1位は3人だけ。その3人とも強い真っすぐを投げられる投手。12年秋の藤浪晋太郎は1年目から一軍で結果を残せたが、19年の
西純矢の1年目は基礎体力づくりが中心で、2年目に一軍デビューし、初登板初勝利を挙げた。現在は二軍で強化育成中。今季1位の
森木大智も同じようなスケジュールで育成されるはずだ。
春夏連覇を果たした高卒の藤浪は・・・
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