週刊ベースボールONLINE

“激闘”頂上決戦 極上の日本シリーズ総決算

MVP選手CLOSE UP 頼もしくなった女房役 ヤクルト・中村悠平[捕手]

 

パ・リーグ覇者のオリックスを激闘に次ぐ激闘の末に4勝2敗で下し、ヤクルトが20年ぶり6度目の日本一を手にした。就任2年目の高津臣吾監督に率いられたスワローズは、なぜ2年連続最下位から日本の頂点にたどり着けたのか。その強さに迫る。
取材・文=依田真衣子(編集部) 写真=毛受亮介

MVPの発表を受け、照れながらグラウンドに飛び出す中村悠平


その気になって―


 優勝チームに名捕手あり――。1990年代にヤクルトの黄金時代を築き上げた、故・野村克也監督の言葉だ。日本シリーズ最高殊勲選手賞に輝き、中村悠平は胸を張った。シーズンでは2年連続リーグワーストのチーム防御率だった投手陣を盛り立てて優勝へと導き、クライマックスシリーズでは全3試合でわずか2失点。頼れる女房役は、日本シリーズも攻守で際立つ存在だった。

 始まりは、今年2月の春季キャンプだった。高津臣吾監督が、現役時代から信頼の厚い古田敦也氏を、臨時コーチとして招へい。リーグMVP2度、ゴールデン・グラブ賞10度など、90年代のヤクルト黄金期を支えた、まさに「優勝チームの名捕手」だ。そんなレジェンドが、徹底的に中村ら捕手陣を指導した。

 そして、古田氏が特に目をかけたのが、やはり正捕手の中村だった。キャッチング、リードの極意を徹底的にたたき込んだ。リーグ優勝を決めた際には「今年の優勝っていうのは、古田(敦也)さんに春のキャンプから・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング