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2021プロ野球記録集計号

【検証15】引き分けは優勝争いを左右したのか? 史上最多102引き分けの真実

 

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため9回打ち切りとなった異例のシーズン。最大の特徴は史上最多年間102試合となった引き分けだ。果たして引き分けは優勝の行方を左右したのだろうか。

ソフトバンクが史上最多記録を更新し21引き分け。従来どおり延長が12回なら勝率は改善したのか、あるいは悪化したのか……


早めの継投による投高打低も一因か


 メジャー・リーグでは基本的に存在しない引き分け。日本プロ野球では創設期からあったが、1941年、軍部から「日本男子たるもの決着がつくまで戦うべき」との指示もあり、日没などで決着がつかなかった場合、再試合となった時期もある。

 戦後は、74年のオイルショックで電力の節約が言われたこともあり、試合が3時間を超えたら延長なしと規定ができ、引き分けが急増。82年には優勝した中日が19試合引き分けの史上最多記録をつくっている。ペナントレースは勝率勝負のため、今季のヤクルト阪神のように引き分けの数次第では勝ち数が少ないチームが勝利となる。82年であれば、中日の64勝は2位の巨人の66勝、3位の阪神の65勝より少ない。

 91年から2000年まで、セでは引き分け再試合が採用され(パでは50、60年代の一時期にあり)、96、99年はセ全球団で引き分けがない。その後・・・

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