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ユニフォーム物語2022

新ユニフォームに込められた思い。11年ぶりにホーム用、ビジター用を刷新! 北海道日本ハムファイターズが目指す新展開

 

今シーズン、新たな指揮官を迎えた日本ハムは、2011年から着続けたユニフォームを脱ぎ捨て、新たな装いで再スタートを切った。BIGBOSS率いるファイターズの象徴とも言える青白のユニフォームはどのようにして誕生したのか、舞台裏をのぞいた。
取材・文=滝川和臣 写真=兼村竜介、BBM、日本ハムファイターズ

1月21日、多くの報道陣が見守る中、新ユニフォームを発表。ホーム用をBIGBOSS[右]が、ビジター用は上沢直之がまとった


スタートは2019年


 今オフ、話題をさらったのがBIGBOSSこと新庄剛志の日本ハム監督就任だった。昨年11月の就任会見ではテレビカメラ20台、報道陣約200人を集め、注目度はピカイチだった。その後、新指揮官は精力的にテレビなどメディアに出演することでも世間の話題をさらう。そして1月には真新しいユニフォームが新ロゴとともにお披露目となった。2022年、12球団で唯一ホーム用、ビジター用の両ユニフォームを一新した理由、そして球団が目指すブランディング戦略などを、ファイターズスポーツ&エンターテインメント事業統轄本部 企画PR部の畑中久司さんに聞いた。

 まず前提としてプロ野球のユニフォームは、特にホーム用はチームを象徴するものであり、企画やイベントユニフォームなどを除けば、気軽に変更するものではない。セ・リーグでは広島が今季で13年目、パ・リーグではロッテのピンストライプが28年目と息の長いユニフォームを着ている。新ユニフォーム導入は、球団が歩んできた歴史的な背景や伝統を踏まえて、5年、10年と長いスパン着用されることを見据え、入念に時間をかけて準備される。畑中さんが説明する。

「プロジェクト自体は、19年夏に立ち上がりました。昨年で球団が北海道に誕生して18年が経って、過去にはリーグ優勝、日本一も経験した。プロ野球チームとしての認知度は一定のところまで来て、存在価値も示せたであろうと。次のステージに進むにあたってロゴ、ユニフォームを新しくして、スタートを切ろうとなりました」

 1月のユニフォーム発表の場でBIGBOSSは「何かイメージと違う……」と発言したが、そもそも監督就任に合わせてユニフォームを新しくしたのではなく、それ以前からプロジェクトは動いていた。

「新庄監督がチームに来るから、この色にしたのではありません。BIGBOSSに合わせてユニフォームが変わるなら、赤なのか……という声も多く耳にしましたが、蓋を開けてみたら青だったという。『えっ!』となったファンの方も多かったことでしょう」

 では実際に、ユニフォームのカラーリング、デザインはどのような流れで決まっていったのだろうか。

「先行してロゴをつくっていきました。目指したのは一目、見ただけでファイターズと分かるようにシンプルなもの。例えば、お子さんでも描けるようなロゴであるとか。ユニフォームもシンプルなものにしていこうじゃないかと」

 方向性は決まったが・・・

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