週刊ベースボールONLINE

進撃の先導者たち PART.1 野手編 PICK-UP INTERVIEW

広島・坂倉将吾インタビュー「『できることをやろう』が自分の根本」

 

主砲・鈴木誠也が抜けたことで、チームはつなぐ野球を展開。チーム打率リーグトップの.260と見事に形をつくってきた。一人ひとり持ち味を結集して新たな“強力打線”をけん引する巧者たち。今季も開幕から勝負強さを発揮する五番打者のインタビューを皮切りに、彼らの技と力に注目する。
取材・構成=菅原梨恵 写真=早浪章弘、BBM

まだ23歳ながら昨季の経験も生かしつつ、チームの主力の一員として自覚をにじませる


良かったものを続ける


 プロ5年目の昨季は、坂倉将吾にとって飛躍の1年となった。132試合に出場し、規定打席到達。打率はリーグ2位の.315をマークした。昨季から引き続き任された五番という打順は、坂倉の定位置と言っていいだろう。そこで見せる勝負強さ。得点圏打率は昨季が.308だったが、今季は4月24日現在、驚異の5割。頼もしいことこの上ない。

──開幕から1カ月たちますが、チームとしてもいいスタートを切って、いつも以上の雰囲気の良さを感じます。

坂倉 すごくいいですね。先輩方が雰囲気を良くしてくださるので、それがいつもと特に違うのかと言われるとそういうこともないんですけど、やっぱりチームが勝てているからこそ生まれるものもあるんだと思います。

──坂倉選手自身も開幕からいいスタートを切れたのではないですか。

坂倉 僕自身、開幕から(スタメン)出場するということがなかったので、ちょっと不安だったんですけど、とりあえず早い段階でヒットが出て。そのあとも何とかヒットが出続けてはいるので、いい感覚かなとは思います。

──やはりヒットというのは調子のバロメーターの1つ?

坂倉 ヒットという結果よりは、僕が(打席の)内容で結構コロコロと変わってしまうタイプなので、内容も大事にしながら打席に立っている感じです。

──具体的にはどんなところで影響を受けたりするのでしょうか。

坂倉 例えば、タイミングが取れていなかったりだとか、ボールに対して強く入っていけなかったりだとか。振れなかったりというのが一番良くないと思いますね。今のところ、違和感なくできている打席のほうが多いので、まだ大丈夫かなという感じです。

──今季に入るにあたっては、まず春季キャンプ前に上半身のコンディション不良がありました。焦りはなかったですか。

坂倉 正直なところ、自主トレとかはすごく調子が良くて自分自身でもワクワクしていたんですけど、その矢先に痛めてしまったので……。情けなさとかもいろいろとありました。ただ、やってしまったことはもう仕方がないので、とにかく早くよくなるように、もう1回体を見つめ直して調整を続けていましたね。

── 一時は開幕も危ぶまれる中で、3月5日から二軍の教育リーグに出場。11日に一軍に合流し、無事3月25日を迎えました。

坂倉 開幕に間に合ったのは、本当によかったなっていう気持ちでしたね(笑顔)。でも・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング