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2022魅惑のスタジアム

MLB30球場全紹介 すべて形が違うメジャーのフィールドたち【前編】

 

プロ野球の各球場を見てきたが、ここから海の向こうMLBの球場30カ所すべてを前編・中編・後編に分けて紹介していく。100年以上、形や景色が変わらない球場や最新設備を搭載した現代球場まで、さまざまな顔を持ったメジャーの球場を開場年度順に一気に見ていこう!
写真=Getty Images
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フェンウェイ・パーク【ボストン・レッドソックス】


1912年4月20日開場[天然芝]


MLB最古の人気球場

 アメリカ北東部のマサセッチュー州ボストンにある。

 1912年4月20日オープン。2度の火災によってスタンドは改築された。特徴は外野のレフト後方にそびえ立つ巨大なフェンス、通称「グリーンモンスター」。1つのブロック(街の区画)に球場が収められているため、左右非対称のフィールドに。本塁からライト後方の外野フェンスまで380フィート(約115.8メートル)。一方左翼ポールまでは310フィート(約94.5メートル)しかなく、レフト後方に高さ37フィート(約11.3メートル)の巨大なフェンスが設けられた。

 2002年から1年がかりで大規模な改修工事が行われ、2003年にはグリーンモンスター上に「グリーンモンスター・シート」などの観客席を設置。3万7731席しかないこともあって、2003年5月から2013年4月8日までメジャー・リーグ記録の794試合連続チケット完売など、MLB屈指の人気を誇るチームの、これまた人気本拠地球場だ。

【球場データ】
左翼94.5m、左中間115.5m、中堅118.8m、右中間115.8m、右翼92.0m
(フェンスの高さ)左翼11.3m、中堅5.5m、右翼0.9m〜1.5m
3万7731席
[ホームチーム]一塁側ベンチ

リグレー・フィールド【シカゴ・カブス】


1914年4月23日開場[天然芝]


赤レンガとツタが映える美しき球場

 北米大陸五大湖の一つ、ミシガン湖に面した大都市シカゴの北側住宅街にある球場。現在メジャーでは2番目に古く1914年、フェデラル・リーグのホエールズの本拠地球場としてオープン。16年からカブスが試合を開催。天然芝が広がるフィールドに赤レンガのフェンスが広がり、外野の塀には名物のツタカズラが生えている。3、4月には茶色だが、5月以降は青々としたツタが球場をきれいに彩る。このツタの中に入り込んだフィールド内の打球は、球場の規定で二塁打となっている。

 元オーナー、フィリップ・リグレーの「野球は太陽の下でやるべきもの」により、88年8月までナイター照明はなかったが、ようやく内野2階席の屋根の上に照明が取り付けられた。ただ夜間興行はシカゴ市の取り決めによって、年間43試合までに制限されているのだ。また、外野席の向こう側には道路を隔てて住宅街が広がり、その一軒一軒の屋上にも座席が設置されている。

【球場データ】
左翼108.2m、左中間112.2m、中堅121.9m、右中間112.2m、右翼107.6m
(フェンスの高さ)左翼&右翼4.6m、左中間〜右中間3.5m
4万1649席
[ホームチーム]三塁側ベンチ

ドジャー・スタジアム【ロサンゼルス・ドジャース】


西海岸のドジャー・ブルー伝統球場

 アメリカ第2の都市ロサンゼルスの中心街から、北へ2マイル(約3.2キロ)ほどの一大丘陵地の頂上に、ドジャー・スタジアムはそびえている。

 1958年にドジャースがニューヨークのブルックリンからロサンゼルスに本拠地を移した。62年に当時のウォルター・オマリー・オーナーがこの地に球場を完成させてから

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