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2022魅惑のスタジアム 12球団本拠地ガイド

【楽天生命パーク宮城】家族で楽しめる魅惑のボールパーク

 

新型コロナ対策の入場制限が緩和されスタジアムに熱気が戻ってきた。スポーツ観戦の醍醐味は、ライブ体験に尽きる。エースが気合いを吐き出しながら、ミットに投げ込む剛速球。四番打者がたたいた乾いた打球音。スタンドからの手拍子や拍手。どれも球場を訪れないと味わうことのできない、貴重な体験だ。過去2年、コロナ禍であっても12球団の本拠地は、新たなファンを迎えるために進化してきた。今号は「球場特集」として、スタジアムの魅力をお届けする。さあ、野球場に足を運ぼう!

楽天生命パーク宮城


 球場そのものの歴史は古く、1950年5月5日、宮城野原公園宮城球場として開場となった。パ・リーグ公式戦、毎日対南海、毎日対大映の変則ダブルヘッダーがこけら落としとして行われたが、いきなり悲劇に見舞われる。前夜から観客が押し寄せる盛況ぶりとなり、球場周辺は大混乱。そして、将棋倒しにより3人の死者が出てしまった。

 その後は東北におけるアマチュア野球の聖地として定着。73年からはロッテの準本拠地としての扱いとなり、プロ野球公式戦のナイター開催のために鉄塔6基の照明設備、一部電光式のスコアボードが完成する。翌74年には東北で初となるパ・リーグ開幕戦、ロッテ対阪急を開催。同年10月には同じ顔合わせによるプレーオフ第3戦が行われて、ロッテが4対0で勝利して3連勝。金田正一監督が仙台の空に舞った。ロッテの本拠地が川崎球場になった78年以降も2004年まで毎年、主催試合が開催された。

 球界再編により誕生した楽天本拠地としてのスタートは05年だ。前年の秋に新規参入が決まると11月に改修工事がスタート。ネーミングライツにより球場名はフルキャストスタジアム宮城に決定。その後は日本製紙クリネックススタジアム宮城、クリネックススタジアム宮城、日本製紙クリネックススタジアム宮城(2度目)、楽天Koboスタジアム宮城、Koboパーク宮城、そして20年からは現在の楽天生命パーク宮城。球場の愛称は目まぐるしく変化を続けている。

 老朽化した球場は毎年のように改修が行われた。そして“30億円大改修”が進められた16年、グラウンドが全面天然芝となる。さらにスコアボードも全面LED化され、多様なスタジアム演出が可能となった。

陽光に映える天然芝。客足も徐々に伸ばしており、活気あるいつもの風景が戻りつつある


 同年3月には左中間席後方に「スマイルグリコパーク」が完成。試合観戦可能エリアに観覧車とメリーゴーラウンドが設置されているのは日米初の出来事となった。さらに20年、スマイルグリコパーク内に宿泊施設を新設。「家族で1日中楽しめるボールパーク」に「泊まれる」という要素が新たに加わった。

 プロ野球本拠地としては初となる決済完全キャッシュレス化、QRチケット導入など、今もなお進化をし続けている。また・・・

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