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12球団投手力診断【パ・リーグ編】

 

セ・パともに「投高打低」と言われる今季。果たして12球団の投手陣は想定どおりの活躍をしているのか、それとも誤算まみれか──。今回は球団別に整理してみたい。
【セ・リーグ編はこちら】
※情報は6月5日現在

ソフトバンク・守護神不在を救う新加入2人の存在感


[総合]B→[先発]B→[リリーフ]B

戦力外から“再輝”!藤井は回またぎもこなし、20試合連続無失点中


 チーム防御率は6月5日現在、リーグ2位の2.81。そのうち、リリーフ陣に限れば2.45だ。決して盤石ではないながら、健闘を見せていると言っていい。

 今季も開幕当初はベストメンバーだった。ただ、開幕8試合で6セーブとエンジン全開でスタートした抑え・森唯斗が急ブレーキ。初黒星から5試合で3敗を喫すると、首脳陣は無期限の再調整を言い渡した。

 早々に守護神を欠くことにはなったが、それほどのダメージを感じさせない一因が、新加入コンビにある。中日からFA移籍した又吉克樹は、パ・リーグの打者相手にも変わらぬ安定感。開幕から18試合連続無失点をマークし、23試合はチームトップタイの登板数だ。育成契約から開幕前に支配下昇格を果たした藤井皓哉も獅子奮迅。初登板こそ1失点したものの、以降は20試合ゼロを並べている。回またぎもこなせる頼もしさ。戦力外から独立リーグを経て戻ってきたNPBの舞台で輝きを放つ。

 彼ら以外にも、チームトップタイ23試合登板の津森宥紀に、嘉弥真新也は開幕から21試合無失点登板を続けた。選手層の厚さは、さすがチームの強みだ。

 リリーフ陣に対して、先発陣の防御率は3.02だが、これは明暗分かれてのこと。エース・千賀滉大がリーグトップの防御率1.60を誇る一方、先発の一角を期待される杉山一樹は6試合に登板して7.04。「今年中に化けて」と藤本博史監督は今後もチャンスを与えていく方針。同じく先発入りした大関友久が勝利を重ね、先発のみの防御率も2.40と落ち着いているだけに、負けてはいられない。

楽天・ブルペン安定も離脱者続出でピンチ


[総合]B→[先発]B→[リリーフ]B
 チーム防御率2.93はリーグ5位の成績だ。そのうち先発防御率2.97(リーグ3位)に対して救援防御率2.85(リーグ3位)と、リリーフ陣の数字が落ち着いているのは、クローザーの松井裕樹の働きによるもの。チームトップタイとなる23試合に登板して15セーブをマーク。救援失敗は1度あったが、防御率1.19と信頼度は高い。

 中継ぎでは松井と同じく22試合登板の安樂智大宋家豪が昨年同様に中心的役割を担う。安定感を見せていたブセニッツの離脱は痛いが、ロングリリーフもできる石橋良太西口直人が控え、先発から配置転換となった長身左腕の弓削隼人は12試合無失点と力を発揮中だ。

 先発投手が救援への良い流れをつくれていることも大きい。田中将大は9試合中8試合でクオリティースタート(QS)をマークしている。それでも4勝4敗と投球内容の割には勝ち星を伸ばせていないが、ゲームメーク能力は突出している。ベテランの岸孝之も・・・

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