日本では1918年のベーブ・ルース(当時レッドソックス)以来となる2ケタ勝利&2ケタ本塁打が注目を集めている。104年ぶりのことだから当然だが、アメリカではそれ以上にMVP争いの議論が盛んになされている。その議論から大谷のアメリカでの真の評価を紹介しよう。
文=樋口浩一　写真=Getty Images

才能を発揮できる土台が出来上がった2022年

　レギュラーシーズン後半戦を迎えるにあたってMVPの予測をしていた現地メディアがあったが、ア・リーグの場合は東地区の首位を独走するヤンキースの主砲・アーロン・ジャッジと、西地区で優勝争いから脱落したエンゼルスの大谷翔平の一騎打ちの様相を呈している。

　メディアばかりでなく、現役選手も関心を寄せている。過去MVP1度、サイ・ヤング賞2度のジャスティン・バーランダー(アストロズ)は「私は大谷の大ファン」と公言し「私の意見は今季も大谷がMVPだ」と語っている。「投手としても打者としてもリーグで最高レベル。投票しないということができるだろうか」と、オールスター戦前日会見で語った。

　元巨人でカージナルスのマイルズ・マイコラスは・・・