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高校生ドラフト特集2022 注目選手クローズアップ【甲子園不出場組】

イヒネ・イツア(誉高・内野手)スケール感を秘めた大型遊撃手「肩に自信がある。三遊間深くから強い送球を意識しています」

 

攻守で躍動する姿に、目を奪われる。ナジェリア人の両親を持ち、そのDNAを継いだ身体能力の高さは超高校級だ。打ってよし、守ってよし、投げては強肩。心身のスタミナがあり、鍛えがいのある選手である。
写真=田中慎一郎

愛知大会初戦[2回戦、対中部大第一高]では、同点の8回に決勝3ラン。勝負強さとスター性がある


 春夏通じて、甲子園へ出場はできなかった。高校では全国大会とは無縁。それでも、プロから注目を浴びる大型遊撃手が愛知にいる。イヒネ・イツアはナイジェリア出身の両親を持ち、全身がバネのような身体能力が最大の魅力だ。

「アピールポイントは積極的な走塁ですね。バッティングではヒットも打てて、ホームランも打てる打者になりたい。でも、全部得意です」

 少しはにかんだ笑顔を浮かべながらそう自己分析してみせたように、攻守走で非凡なセンスを見せる。184cm83kgの恵まれた体格。手足が長く、動きの一つひとつに躍動感を感じさせる。50メートルを6秒2で走る脚力を誇り、投げれば遠投で100メートルを超える強肩も併せ持つ。粗削りな部分はありつつも、体の強さと柔らかさを背景に高校通算18本塁打を放った打撃は、大きな伸びしろを感じさせる。

高いレベルで魅せる攻守走


 下級生のころからNPBスカウトの注目を集めていたが、高校最後の夏のパフォーマンスは、圧巻だった。夏の初戦、強豪対決となった中部大第一高との2回戦。まずは3回二死二塁から右翼前へ同点適時打を放つと、4対4で迎えた8回一死一、三塁で入った第4打席には相手右腕のストレートを完璧にとらえた。打球は右翼スタンドへ消える、特大の決勝3ラン。スタンドから熱視線を送っていたNPB全12球団、総勢22人のスカウトの前で強烈な一発を放ち・・・

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