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高校生ドラフト特集2022 注目選手クローズアップ【甲子園出場組】

松尾汐恩(大阪桐蔭高・捕手)司令塔が携える2つの武器「自分はいろいろな役割ができる。与えられたポジションで準備する」

 

2年春から4季連続甲子園出場。2年夏から正捕手として本塁を死守し、バットでは豪快なスイングで「打てる捕手」の評価を不動としている。
取材・文=岡本朋祐 写真=榎本郁也

1年秋に遊撃手から捕手にコンバート。強肩、洞察力、研究心、コミュニケーションにより、侍ジャパンU-18代表でも短期間で信頼を得た


 イニング間の二塁送球。プレーヤーとして当たり前かもしれないが、松尾汐恩は一切、手を抜くことはしない。あくまでも実戦を想定して、正確なスローイングを心がけている。コンスタントに2秒台前半、1秒90をたたき出したこともあった。かなりの鉄砲肩だ。球場で視察するスカウトは、インプレー中以外の動きも細部までチェックする。松尾の献身的なプレーぶりは、間違いなくプラス要素として評価されるはずだ。

 侍ジャパンU-18代表に選出。大阪桐蔭高の捕手が選出されるのは、2018年に同校2度目の甲子園春夏連覇に貢献した小泉航平(現NTT西日本)以来。さらにさかのぼると、13年の森友哉(現西武)となる。松尾は尊敬する先輩2人と同じ背番号10を着け、日の丸の正捕手として、U-18W杯(アメリカ・フロリダ)を戦っている。

 大阪桐蔭高ではシーズンオフになると、卒業生たちが生駒のグラウンドに戻ってくるのが、伝統として根づいている。後輩たちは、先輩が汗を流す姿を見て、刺激を受けるという。松尾は捕手としては攻撃型の森、打者としては攻守走三拍子がそろい勝負強い打撃の藤原恭大(ロッテ)を、目標とする選手に挙げていた。

涙に見せた「責任感」


 現役時代にマスクをかぶった大阪桐蔭高・西谷浩一監督は・・・

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