週刊ベースボールONLINE

グラブを語り尽くす VISIT SHOP

野球専門店「ベースボールマリオ」訪問 360度グラブの異空間

 

東京・下北沢に店舗を構える「ベースボールマリオ」は、グラブに特化した野球専門店。店内にある「グラブブルペン」は、見渡す限りのグラブの山で異次元な世界と言えるだろう。しかしこれがグラブ好きにはたまらない。革の匂いがそそるのだ。グラブをこよなく愛する澤木店長にそのこだわりを聞いた。
文=新田あつし 写真=斎藤豊

グラブがぎっしりと詰まった圧巻の「グラブブルペン」。畳が敷かれ、タタキも旅館のような趣を感じさせる


グラブ部屋でグラブ談義


 東京・下北沢にある野球専門店『ベースボールマリオ』には『グラブブルペン』と名付けられた部屋がある。「グラブコーナーではなく、『グラブ部屋』にしたかった」と教えてくれたのは「グラブこそ野球人のロマン」と話す澤木勇太郎店長。部屋に足を踏み入れた瞬間から革の香りに包まれ、視界にはグラブしか目に入らない特別な空間は、2015年ごろ「グラブに特化した店を作ろう」と旧店舗で設置。17年に現在の店舗に移転した際にもグラブブルペンをつくった。

 部屋からほかの売り場が見えない設計になっているのは、グラブ選びに没頭してほしいとの思いから。さらにグラブをゆっくり選ぶことを楽しんでほしいと、部屋の奥には畳が敷かれている。

「仲間と何人かで来て、ああだこうだ言いながら、選んでいる光景ってすごくいいなと思うんです。ゆっくりくつろいで『グラブ選び』という時間を楽しんでほしいですね」

 ネットショッピングが発達したことによってグラブもネットで購入することができるようになったが、澤木店長は実物を手に取ることができる実店舗の強みを感じている。

「同じ品番で、まったく同じ素材を使っていても、手づくりなので1個1個仕上がりが違います。そういった個体差もグラブをはめることで感じていただけると思います」

 野球選手の場合、自分のプレーと使っているグラブがマッチしていない場合も多いと言う。

「グラブというのは守備をうまくするための道具なので、自分のプレースタイルに合わないグラブを使っていてもうまくはなりません。グラブは使い方もそれぞれ違うんですが、選手がこう使いたいと思っていても、違う型のグラブを使っていて、それに気づいていない場合も多いんです」

 ベースボールマリオではお客さんの望むプレーと選んだグラブが違っていた場合、経験豊富なスタッフが適切なアドバイスをしてくれる。

グラブの最新事情


 グラブの在庫は常時1500個ほど、20社近いメーカーのグラブを取り扱っている。澤木店長も「気になるグラブは自分用に買っちゃいます」と笑う。人気のモデルとしては、やはりプロ野球やメジャー・リーグの影響が大きいそうだ。内野手用では巨人坂本勇人西武源田壮亮ソフトバンク今宮健太ヤクルト山田哲人のモデルが人気で、外野手用ではイチロー(元オリックスほか)のモデルが今でも人気が高い。小学生の間ではエンゼルス・大谷翔平モデルが圧倒的に人気があり、高校生の場合は・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング