週刊ベースボールONLINE

2022ドラフト完全展望 有力プレーヤーCLOSE-UP

吉村貢司郎(東芝・投手)大卒3年目の即戦力「目指すは100パーセント勝てる投手です」

 

10月6日。CSを控えた2年連続セ・リーグ覇者のヤクルトを相手にした練習試合(神宮)で猛アピールを見せた。56本塁打の村上宗隆から三振を奪うなど、3回無失点の好投。苦労人の努力が報われる日も近そうだ。
取材・文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎

「東芝のエースになれば、プロに行ける!」。平馬監督から入社以来、指導されてきた言葉を胸に秘め、練習を重ねてきた


 社会人野球日本選手権の抽選会が10月4日に行われ、東芝の1回戦は開幕日(10月30日)のバイタルネットに決まった。同20日のドラフト会議を経て、大会初戦を迎える。

「常日ごろから応援してくださる、社員の期待に応える投球をするだけです。プロへの思いはありますが、ドラフトはゴール、終着点ではありません。『勝てる投手』になるために、成長し続けていきたいと思います」

 大卒3年目の吉村貢司郎は冷静に語った。24歳、エースの風格がある。国学院大では2年秋に150キロを計測し、東都大学通算5勝。プロ志望届を提出した4年秋は、開幕直前に故障した右肩痛(インピンジメント症候群)により、1試合の登板。「ずっと、追いかけてきた夢。出すと決めていた」と、プロ志望届を提出も、指名漏れに終わる。

 2020年に入社した東芝では合流当初はリハビリの日々。新型コロナウイルスの影響で大会中止、チームの活動も休止する時期があったが、吉村はこの時間を有効活用した。「自分を見つめ直す機会となった」。右肩に負担がかかる上半身頼みから、下半身主導のフォームに修正。12月の都市対抗では自己最速を2キロ更新する152キロで浮上のきっかけをつかむ。

分岐点は昨年の都市対抗予選


 入社以来、東芝・平馬淳監督と交わしていた一つの“約束”があった。

「東芝のエースになれば、プロに行ける!」。しかし・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング