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ドラフト1位クローズアップ

【西武1位】蛭間拓哉(早大/外野手) あこがれのチームでも続ける全力プレー「将来は栗山巧さんのような“ライオンズの顔”になりたい」

 

プロから能力を認められたドラフト1位指名選手。12人の逸材たちのポテンシャルはいかなるものか。ドラフト当日の表情とともにリポートする。
取材・文=杉園昌之 写真=橋田ダワー

西武に対しては「打線がすごい」という印象を抱いているという。首脳陣は即戦力として期待している


プロ野球初観戦で味わった感動


 東伏見の安部寮で同期たちと一緒に静かに見守っていた。西武から事前に公表されたとおり、1位指名を受けると、早大の蛭間拓哉は分かっていながらも、ホッと胸をなで下ろしたという。

「今まで頑張ってきて良かったです。一番行きたい球団だったので、本当にうれしく思います」

 しみじみと話す言葉には、万感の思いがこもっていた。詰襟の黒い学生服で背筋をピンと伸ばすと、幼少期を思い出していた。

 ライオンズのユニフォームにあこがれを抱いたのは、小学2年生のころだった。野球好きの父に連れられ、初めて球場でプロ野球を観戦。カードは西武対日本ハム。群馬県の桐生市から来た少年にとって、西武ドーム(現ベルーナドーム)で大きな声援を受けるナインの姿はまぶしく見えた。

「体も大きくて、ひとたびバットを振れば、すごく遠くにボールを飛ばすし、カッコ良かったんです」

 あの日以来・・・

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