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“激闘”日本シリーズ総決算 連覇かリベンジか――。

<チーム・ドキュメント>ヤクルト 悔しさを糧にしもう一度「てっぺん」へ

 

惜しくも2年連続日本一には届かなかった。それでもパ・リーグ覇者のオリックスを相手に最後まで死闘を演じ、存在感は示した。この悔しさを胸にしまい、来季の戦いへと向かう。
文=菊田康彦、編集部 写真=高塩隆

試合後の表彰式で勝者をたたえる高津監督。ファンへ挨拶した際には悔し涙を流した


「あと2つ」から痛い逆転負け


 日本シリーズ第7戦。最後のバッター、塩見泰隆が空振り三振に倒れてオリックスの日本一が決まっても、高津臣吾監督は一塁ベンチに立ったまま、身じろぎもしなかった。

 かつては「あまり見たくない場面なので……」と、相手の胴上げが始まる前にベンチ裏に姿を消す監督もいた。だが、背番号22の指揮官はその場を去ることなく、自身と同い年の敵将・中嶋聡監督が神宮の夜空に舞う姿を、しっかりとその眼に焼き付けていた──。

 1992年以来、30年ぶりに本拠地の神宮球場で幕を開ける日本シリーズ。第1戦を前に高津監督から「ここまで来たら、一番てっぺんの高いところにみんなで登ろうじゃないか」と言葉を掛けられたという「チームスワローズ」は、これ以上ないスタートを切る。

 初回、一番の塩見がオリックスの絶対的エース、山本由伸の初球をレフト前にはじき返すと・・・

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