激闘を繰り広げた日本シリーズ全7戦を前西武監督の辻発彦氏が徹底解説。黄金時代の西武、ヤクルトで10度の日本シリーズ経験(日本一7度)を持つ勝つ術を知っている辻氏が勝敗を分けたポイントに迫る。 解説=辻発彦[前西武監督] シリーズ史上14人目の初回先頭弾を放ったオリックス・太田。「初球」を打ったのは史上初の快挙だった
10/30(日) 第7戦@神宮球場 □観客数=29,381人 □試合時間=3時間12分 ヤクルト4-5オリックス [オ]P○宮城、宇田川、山崎颯、H比嘉、Sワゲスパック-C伏見、若月
[ヤ]P●サイスニード、大西、田口、石山、清水-C中村
[本]太田(オ/1回表ソロ)、オスナ(ヤ/8回裏3ラン)
ヨーイドンで、いきなりオリックスが先制──。初回、先頭で打席に入った
太田椋がサイスニードの直球をバックスクリーンへたたき込んだのはオリックスにとって試合の主導権を握る、この上ない一撃となった。逆にヤクルトにとっては絶対に与えたくなかった先制点だ。相手にはシリーズで猛威を振るっているリリーフ陣が控えている。負けている展開で相対したくない。何とか5回までに逆転しなければという焦りが打線の空回りを呼んだ。
また、オリックス先発の
宮城大弥は打ち気にはやる打者を飄々(ひょうひょう)とかわしていくのがうまい投手だ。特に四番・
村上宗隆が翻弄されてしまった。先頭で打席に入った2回裏は直球、スライダーを低めに集められ、フルカウントから6球目・・・
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