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オリックス・バファローズ 日本一の舞台裏

<FLASH BACK 2020-2022>信念を貫いて 中嶋イリュージョンの結実

 

前だけを見続けて歩んだ道。2年連続最下位からのリーグ連覇、そして成し遂げた悲願の日本一の軌跡をたどれば、ことの始まりにはいつも“悔しさ”があった。2020年、中嶋聡二軍監督が監督代行を務めてから、“変身”を遂げたチームには、確固たる信念が根付く。悲願成就は、その結実でもある。
写真=高原由佳、BBM

ナインと向き合い続ける中嶋聡監督の言葉ににじむものは、いつも変わらない


突き動かすもの


 あの言葉がすべてだった。2020年8月に二軍監督から監督代行として一軍の指揮を執り、翌21年の正式就任が発表された20年12月。同年まで6年連続Bクラス、2年連続最下位に甘んじる状況の中、中嶋聡監督は就任会見で優勝を目指す上で大事なことを口にした。

「思い続けるしかないですよね。Aクラスだとか思っていたら、そこには届かないと思いますし。優勝ということを本気で意識して、目指さないと。目指さなきゃ損しますよね。一番上を目指して、足りないものは何かを気づいていかないと。優勝という言葉を常に意識してほしい」

 個の技術の向上や、チームとしての戦術、戦略も不可欠なもの。ただ、優勝への絶対条件は“心”の部分にある。何より指揮官の目に映ったチームは「才能豊かな選手が多い」。一方で、「まだまだ自分の力を発揮できていないなというのが正直な感想」でもあった。だから、肝に銘じる。「同じしんどい思いをするにしても、明るくいきたい。元気よくいきたい」。

 何よりチームを変えたのは・・・

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