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FA制度30年

FA制度30年 各球団の補強&流出事情を検証する【西武・オリックス・ロッテ】

 

今年も移籍市場は話題が豊富だ。フリーエージェント(FA)制度がスタートしたのは1993年であり、今年で30年目を迎えた。今年のストーブリーグの状況を整理するとともに、あらためて、12球団のFA補強と流出の歴史を振り返ってみたい。
※移籍に関する年度表記はすべて当該シーズンのオフ。情報は11月13日現在
※11月16日にオリックス森友哉の獲得を発表

西武・12球団最多のFA流出者19人。近年は引き留めに成功も森は果たして


現監督の松井はFA権を行使してMLBメッツへ[写真=Getty Images]


 12球団の中で最もFA流出者が多いのが西武だ。もし、今オフにFA宣言した森友哉が移籍すれば最多を更新する20人となる。FA2年目の1994年オフに石毛宏典工藤公康と投打の主力がダイエーに移籍。同年限りで8度のリーグ優勝、6度の日本一を誇った森祇晶監督が退任し、黄金時代の幕が閉じた。96年オフには四番・清原和博があこがれの巨人へ。若手が台頭し、97、98年、2002年にリーグ優勝を果たしたが、03年オフには“最強の一番・遊撃”松井稼頭央がMLBメッツに移籍。その後も05年オフにクローザーの豊田清が巨人、07年オフにクリーンアップの和田一浩中日へと主力が他球団へFA移籍する流れは止まらなかった。

 資金面の問題などで致し方なかった面はある。球団も強烈に引き留めも行わなかった。それよりも次代の選手を育てることでカバー。例えば松井の後釜として中島裕之(現・宏之)を育成。04年には打率.287、27本塁打と才能を開花させ、松井の穴をすぐに埋めた。しかし、その中島も12年オフにメジャー挑戦。涌井秀章岸孝之といったエースも同リーグの他球団へ移籍し、優勝からも遠ざかるようになる。

 さすがに危機感を覚え・・・

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