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2022プロ野球 激闘の記憶

2022プロ野球 激闘の記憶 タイトルホルダー【セ・リーグ投手部門】

 

タイトルを勝ち取った男たちが、輝きを放ち、真価を示した試合やプレー、その流儀をピックアップしていく。

阪神・青柳晃洋 進化を見せつけた完封劇


最多勝/最優秀防御率/勝率第一位
2022.4.22 vsヤクルト @神宮

初回に満塁、6回に無死二塁のピンチを招きながらも、内外角にキッチリ投げ分け、ヤクルト打線を完封。この勢いで投手3冠を成し遂げた[写真=佐藤真一]


左打者の内角攻めの向上

 信用してくれる指揮官のため、そして、自責の念に駆られている家族のため、何より負けが込んでいるチームを上昇気流に乗らせるために、腕を振り続けた1年だった。2年連続の最多勝利、勝率第一位に加え、最高勝率も手に入れた。昨季の2冠が勢いで獲ったわけではないことを4月22日のヤクルト戦(神宮)の投球で証明してみせた。

「山田(山田哲人)選手を三振に取ったあと、梅野(梅野隆太郎)さんがしっかり勝負していくぞと。梅野さんの配球どおりにしたら三振に取れた。バッテリーで切り抜けられました」

 課題は左打者の内角の使い方だった。昨季は左打者の外角の制球力を身に付け2冠を獲得。その上を行くためには、今季は内角への制球力向上が必要だった。春季キャンプから梅野と話し合いながら、精度を高めていった。

 6回裏、先頭の青木宣親に右翼線への二塁打を浴びた。ピンチの中・・・

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