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2022プロ野球 激闘の記憶

2022プロ野球 激闘の記憶 タイトルホルダー【パ・リーグ投手部門】

 

タイトルを勝ち取った男たちが、輝きを放ち、真価を示した試合やプレー、その流儀をピックアップしていく。

オリックス・山本由伸 絶対エース、決意の咆哮


最多勝/最優秀防御率/勝率第一位/最多奪三振
2022.9.17 vsソフトバンク @京セラドーム

心は熱く頭は冷静に──。いつもの心得を胸にマウンドへ上がって首位・ソフトバンクを完封で撃破。大逆転Vロードは、ここから加速した[写真=佐藤真一]


猛スパートの始まり

 一つひとつの積み重ね、数字はあとからついてくる──。そう口にし続ける右腕の向上心の根底にあるのは勝利の二文字だ。自身初タイトルの最優秀防御率を手にした2019年に、こう言っていた。

「一番になるのはうれしいこと。でも、やっぱり野球はチームスポーツなので、勝たないと楽しくない。だから、勝つことが一番の目標。勝って、皆で喜び合う。そのために、僕も頑張るんです」

 押しも押されもせぬ球界屈指のエースとなった男は、今や勝利を計算される存在だ。ただ、当の本人は「そりゃあ僕だって『打たれたら』と毎回、不安になりますよ」と重圧を感じていることを隠さない。だからこそ、万全の準備と調整を経て、先発マウンドへ向かい続けた。

 チームの勝利が原動力だからこそ“大一番”での登板で真価を示す。首位を走っていたソフトバンクとのシーズン最後の直接対決3連戦(京セラドーム)、その初戦となった9月17日のマウンドは・・・

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