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2023ドラフト特集 注目プレーヤーCLOSE UP【高校生BIG4の動向】

真鍋慧(広陵高)異次元のスイング力と飛距離 「チームに私情は持ち込まないようにしている」

 

スケール感がある。昨年11月の明治神宮大会では2発の豪快な本塁打を放ち、一つの「評価」を得たと言っていい。左打席からの鋭いスイングには、周囲を熱くするロマンがある。
取材・文=岡本朋祐 写真=佐藤真一

「男を磨く場所」として進学した広陵高グラウンドで猛練習を積む。バットを振る力は、百戦錬磨の中井監督をして「歴代No.1」と言わしめる


 広陵高は広島市安佐南区の学校敷地内にグラウンド、室内練習場、合宿所(清風寮)がある。指導者が控える本部室は、グラウンドの上。掲示板に貼ってある2022年秋以降の打撃成績表を見た中井哲之監督は、真鍋慧の欄を見て目を丸くさせた。

【公式戦】14試合、打率.463、4本塁打、16打点
【練習試合】37試合、打率.534、25本塁打、81打点

 一つの判断材料として、1学年上の主砲で、侍ジャパンU-18代表で四番を務めた内海優太(大学進学)の21年秋の数字を羅列してみる。

【公式戦】14試合、打率.393、3本塁打、22打点
【練習試合】17試合、打率.482、5本塁打、19打点

 内海の代は新型コロナ禍で練習試合が思うように組めなかった背景もあるが、単純比較でも、真鍋が圧倒的な数字を残していることが分かる。内海は昨年8月31日、大学日本代表との壮行試合(ZOZOマリン)で右越えソロ本塁打を放った高校通算34本塁打の左打者だ。侍ジャパントップチームを率いる栗山英樹監督が「すごいよね! 参りました! 誰でもあの(大観衆の)中で(本塁打を)放り込めるかと言えば、そう(簡単)ではない。話題にさせるのがすごい。私も忘れない」と笑顔で、興奮気味に話していたのを思い出す。しかし、真鍋は内海以上のインパクトがあると、中井監督は断言する。

「夏休み以降、51試合で29本塁打。打球速度、飛距離も比にならない。異次元の数値です。打つことに関しては、現時点で、内海よりも真鍋のほうが楽しみはあります。(昨秋に)真鍋は公式戦で打っていなかったが、神宮で打って、形になりました」

「評価」を高めた神宮2アーチ


 2年連続優勝の中国大会は苦しんだ。4試合で8打数2安打(4打点)。5四球、2死球とまともに勝負してこなかった。中井監督が「勝負強いので、彼が打つとチームが乗る」と語るように・・・

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