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2023ドラフト特集 注目プレーヤーCLOSE UP【高校生BIG4の動向】

佐倉侠史朗(九州国際大付高)バットで流れを変える長距離砲 「最後の夏は、一番になる」

 

体全体から「危機感」がにじみ出ている。甲子園出場へのチャンスは今夏のみ。「忘れ物」を取りに行くため、主将はフルスイングを貫いていく。
取材・文=岡本朋祐 写真=宮原和也

どっしりした豪快な構え。相手バッテリーにこれ以上ない威圧を与える


 目標は高いほうがいい。182cm101kgの佐倉侠史朗は、自らを奮い立たせるように言った。昨秋は県大会初戦敗退。「夏一本」にすべてをかける。

「2年春、夏と甲子園に出場させていただきましたが、目標の優勝には届かなかった。個人としても、長打が打てていません。チャンスでチームの勝利のための1本。大口をたたいていると言われるかもしれませんが、広陵・中村奨成さん(現広島)の本塁打記録(2017年夏、1大会最多6本)を更新したい。3年夏、誰よりも、打ってやろうと思います」

 2014年8月から九州国際大付高を指揮する楠城徹監督は、佐倉の中学時代を視察している。大型スラッガーとしての可能性を感じた。かつて西武スカウト部長、楽天編成部長を歴任した“元プロ”の見る目は確かである。

「体力に加えて、持って生まれたポテンシャルがあった。四番を空けて待っていたんです。明るいですし、福を呼ぶ性格。四番にどかっと座り、チームを変えてくれた。新たな九国のスタイルを築いてくれました」

 1年春の九州大会から出場し、夏を通じて代打で実戦経験を積んだ。初めて四番を任されたのは、同秋の福岡県大会4回戦。1年生が主砲不在の救世主となり5回戦、準々決勝で本塁打を放ち、県大会優勝に貢献した。九州大会でも準々決勝、準決勝で豪快なアーチを架け、初の秋頂点へと導いた。明治神宮大会準決勝では・・・

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