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背番号物語2023 INSIDE STORY

西武・今井達也 #11→#48 涙の継承「武隈さんを知らない後輩に『48』を着けてプレーされるのがイヤだった」

 

ドラフト1位で入団し、背番号『11』を与えられた。森繁和石井丈裕岸孝之らが着けた栄光の背番号とともに6年間、腕を振ってきた今井達也だが今季からは新たに『48』を背負うことに。そこに秘められた思いとは──。
文=上岡真里江 写真=橋田ダワー、BBM

今季から武隈氏[左]が背負っていた『48』を受け継ぐ今井[右]。昨年11月の同氏の引退式で花束を渡した今井は涙を流した


先輩左腕に花束贈呈


 あまりにも劇的なシーンだった。

 2022年11月23日に行われたファン感謝イベントで、同年限りで引退した武隈祥太氏がファンへ向けてあいさつをし終えると、花束贈呈のために登場したのは今井達也だった。待ち受ける武隈氏の下へ歩み寄っていく背番号『11』の目は真っ赤。花束を渡すと同時に涙が止めどなくあふれ出し、尊敬する先輩の肩に顔を埋めた。

「武隈さんとは正直、僕が21年のシーズンオフに『一緒に自主トレをやらせていただけないですか』とお願いをして、快く受け入れてくださってからの仲なので、実質は1年もたってないぐらい。それまでは、あまり一緒に食事に行ったりはなかったのですが、自主トレ以来、いろいろな話やアドバイスを下さったりと、すごく良くしていただいたんです。ただ、言ってもたった1年。にもかかわらず、『今日の花束贈呈、お前だから』と、最後のお披露目の場の花束贈呈という特別な存在に僕を選んで下さった武隈さんにすごく感謝しています。中には、『なんで今井なんだ?』と思った選手やファンの方もたくさんいらっしゃったとは思います。それでも選んでくれた武隈さんの情に触れ、感極まってしまいました」と、今井は号泣の理由を明かした。

 そして・・・

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