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MLB日本人メジャー2023 目指すは、あの頂のみ

エンゼルス・大谷翔平 真の世界一の選手になる「短期決戦の熱量は特別。ワールド・シリーズに出て勝ちたいとあらためて思った」

 

WBCで侍ジャパンを優勝に導き、大会MVPを獲得した大谷翔平(エンゼルス)。その人気は大会後、日米、いや世界に広がりを見せている。あの戦いを経験し、2023年シーズンは、世界一というもう一つの頂を目指す思いが強くなった。大谷だけではない、海を渡りメジャーに挑戦し続ける日本人選手たちも同じだ。今週の特集はWBCの余韻を残しながら、日本人メジャーたちの2023年シーズンを展望していく。
写真=Getty Images

開幕投手を務めた試合では中継ぎが逆転され白星を逃したが、5日のマリナーズ戦はライバルを1失点に抑え込み初勝利を挙げた


【2022年度投手成績】
28試15勝9敗0S0H、166回219振、防2.33

【2022年度打撃成績】
157試160安34本95点11盗、打率.273、OPS.875


 マイアミでの歓喜から息をつく間もなく、次なる頂点を目指す戦いが始まった。3月のWBCで日本代表、侍ジャパンを優勝に導いたエンゼルスの大谷翔平。極限の緊迫感があった舞台での激戦を戦い抜き「短期決戦の熱量は特別。これぞ野球だなという雰囲気を味わえた。ワールド・シリーズに出て勝ちたいとあらためて思った」。メジャー移籍後初のプレーオフ進出への思いはさらに強くなった。

 WBCでは千両役者ぶりを発揮した。東京ドームで行われた1次ラウンドのB組から投打で躍動。初戦の中国戦で4回無失点と好投すれば、オーストラリア戦では自身の企業広告看板に直撃する特大の本塁打も放った。準々決勝のイタリア戦での先発登板では最速164キロをマーク。アメリカとの決勝では3対2の9回に登板し、二死からエンゼルスのチームメートであり、アメリカ代表主将のトラウトと対戦。スーパースターの好打者を空振り三振に仕留めて優勝を決めると、絶頂の興奮状態で仲間たちと喜びを分かち合い、大会の最優秀選手(MVP)にも輝いた。

 日本中からの期待を一身に浴びながら、萎縮せずに重圧をはねのけて勝負強い姿を世界中へ強烈に印象付けた。憧れのプレーオフでも求められる精神力。「野球ファンもそうじゃない人も盛り上がってくれた。緊張は確かにあったけど、それと同じくらい楽しかった期間かなと思う」。

 実直に自分の心境を認められるところに芯の強さを感じさせる。「シーズン中にこれだけ緊張することはほとんどないと思う。もう一度したい。するためにはポストシーズンやワールド・シリーズに行くしかない。あらためてそういう気持ちが強くなる」

 ◎

 熱戦から9日後に迎えた3月30日のMLB開幕戦・・・

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