侍ジャパンに招集された6人のリリーフ投手たちの「その後」を追った。それぞれの所属チームでどのようにシーズンを過ごしているのか、1人ずつ見ていこう。 ※年齢は2023年の満年齢。成績は4月16日時点 成長を続けるB・宇田川
オリックス・宇田川優希は、ブルペンでの投球数が少なくてもマウンドに向かうことができ、なおかつ試合中に何度も肩をつくることができる。昨季の日本シリーズ第4戦での連続三振も「ランナーが出たら交代、ピンチになったら交代って言われていて。でも、スリーベースでいきなりピンチになって(笑)。準備する間もなく、マウンドに上がったんです」と内幕を明かしていたように、日本代表の選出理由は、落差の大きなフォークで空振りを奪える強みだけではない。だからこそ、ピンチの“火消し”の役割を全うできる。
WBC初登板となった1次ラウンドのチェコ戦(東京ドーム)も、先発・
佐々木朗希が降板した4回二死一塁の場面とイニング途中。戦いの舞台をアメリカに移した準決勝、決勝は登板なしに終わるも、何度もブルペンで肩をつくり、オリックスでも投手コーチを務め、日本代表でもともに戦った
厚澤和幸ブルペンコーチが「一番ブルペンのバックアップに回ってくれ、陰で支えてもらった」と頭を下げた。救援投手の難しさは、マウンドに上がるまでの過程にもあるだけに、右腕の存在感は増すばかり。今季の6試合登板のうち、5試合はイニング途中。世界の舞台でも“緊急登板”に備えつつ、臆せず腕を振った経験を得て、“火消しの右腕”は成長を続けている。
そのオリックスの救援陣からは、
山崎颯一郎も参加した。
栗林良吏(
広島)が腰に違和感を覚えて離脱すると、イタリアとの準々決勝(東京ドーム)から追加招集。とは言え、キャンプ中も常にWBC球を使用してブルペンで投球し、オープン戦に入っても使用するボールは、NPB球ではなかった。190cmの長身から繰り出す最速160キロのスピードを武器に・・・
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