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2023ドラフト特集 注目プレーヤーCLOSE UP【高校生編】

超高校級35人が集結 侍ジャパンU-18候補強化合宿で得たNPBスカウトの「収穫」

 

2023年の有力高校生が一堂に会した。4月4日から3日間、侍ジャパンU-18候補強化合宿が行われた。4年ぶりの開催で、多くのNPB関係者が視察。情報と傾向をつかむ、有意義な時間となった。
取材・文=沢井史

3日間の合宿は研さん、強化と親睦の場。多くの財産を自チームへと持ち帰った。左から広陵高・真鍋、山梨学院高・林、大阪桐蔭高・前田[写真=宮原和也]


 U-18日本代表候補強化合宿は新型コロナ禍の2020年から昨年までのブランクを経て、4年ぶりに開催された。3月のWBCで3大会ぶり3度目の世界一に輝いた侍ジャパンの余韻が冷めない4月4日、全国から35人(北海高・熊谷陽輝はコンディション不良で辞退)が参加し、奈良県内で3日間行われた。グラウンドだけでなく、宿舎などでは国際大会への心構えなど、座学もあった。銅メダルを獲得した昨年のU-18W杯(アメリカ開催)に続き指揮を執る馬淵史郎監督(明徳義塾高監督)以下、岩井隆ヘッドコーチ(花咲徳栄高監督)、小坂将商コーチ(智弁学園高監督)、比嘉公也コーチ(沖縄尚学高監督)が選手の動きを見つめた。

 初日はフリー打撃、ノック。2日目は午前、午後に計2試合の紅白戦を行った。紅白戦時はNPB11球団41人のスカウトが集結。まず目を引いたのが、最速152キロ左腕の享栄高・東松快征だ。2試合目の先発マウンドに立つと、力強い速球で打者をねじ伏せ、3回を3安打3奪三振1失点(無四球)。対する先発のマウンドに立った大阪桐蔭高・前田悠伍もスライダー、チェンジアップを巧みに操り、3回1安打4奪三振無失点(1四球)と貫録十分だった。

 打者では昨年、春夏連続で甲子園に出場した九州国際大付高・佐倉侠史朗の打球の強さが目を引いた。

「(4月上旬まで)春の県大会を戦ってきたばかりなんですけれど、ピッチャーのレベルが違う。一球一球の質だったり変化球の幅だったり。2試合では反省のほうが多かったです。広陵・真鍋(慧)君はとらえる率が自分より上。バッティングでの対応について少し話はしましたが、自分は調子の波を落とさない練習も考えていかなくてはいけない」

 捕手は4人が各チーム2人ずつ振り分けられ・・・

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