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若き逸材たち

大谷翔平の蒼き時代 閃きを求めて「変わるときは一瞬で上達しますし、毎日、そういうきっかけを大事に考えて練習しています」

 

投打の二刀流として、今やメジャー・リーグを代表する選手となった大谷翔平日本ハムでの新人時代から一軍で投手、野手の腕を磨いたが、果たして大谷はどのような方法で高みを目指していたのか。当時の思考に迫る。
文=石田雄太 写真=BBM

日本ハム入団1年目、北海道の大自然の中での特写


決して悪くない数字だが…


 高校を出て1年目、19歳の大谷翔平が2013年にプロで残した数字――。

 投手として13試合に登板、3勝0敗、防御率4.23。

 野手としては77試合に出場、打率.238、3本塁打、20打点。

 この数字をどう見るか。

 投手として高卒1年目だった2006年のダルビッシュ有と、野手として高卒1年目だった1993年の松井秀喜と、それぞれ比較してみた。

 ダルビッシュは14試合に登板、5勝5敗、防御率3.53。

 松井は57試合に出場、打率.223、11本塁打、27打点。

 こうしてみると大谷のプロ1年目は決して悪くない数字を残している。しかし大谷は当時、こう振り返っていた。

「僕の数字のほうがどちらも低いですし、何より僕は後半に数字を落としてしまいました。それは印象がよくないと思います。前半がダメでも後半に上がってくれれば成長したという自信も持てたと思うんですけど、逆に後半が落ちたので……でも、それが今の僕にとってはよかったのかなとも思います。悔しいままで終われば、もう一回、どこをどうしなくちゃいけないのかを真剣に考えますからね」

 実際、大谷の言葉どおりに数字を精査すると・・・

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