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2023ドラフト特集 注目プレーヤーCLOSE UP【社会人編】

度会隆輝(ENEOS)黒獅子旗を狙う3年目の覚悟「無意識の中でチームに貢献できる一打が打てれば、橋戸賞も近づいてくる」

 

第94回都市対抗野球大会は7月14日、東京ドームで開幕する。前年覇者・ENEOSは優勝チームとして手にした黒獅子旗を、再び取り戻す「連覇」への挑戦が始まる。キーマンは昨年のMVPに当たる橋戸賞を受賞した20歳の天才打者だ。
取材・文=岡本朋祐 写真=菅原淳

打席では、集中力を研ぎ澄ます。7月14日の都市対抗初戦[対バイタルネット]は万全の調整で臨んでいく


 2021年に横浜高からENEOSに入社して以来3年、度会隆輝は同じ型のバットを使用し続けてきた。

「長さ85センチで、重さは890グラム。ヤクルト村上宗隆さんモデルを基本にして、やや細くしたタイプです」

 道具を変える勇気も必要だが、一方で、変えないというポリシーもある。度会はエピソードを明かした。

「以前、イチローさん(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)と接する機会がありまして、現役生活で『19歳から引退するまで、バットを変えていないんだよ』という話になったんです。同じバットで28年、NPBとMLBの第一線でプレーされたのは素晴らしいこと。『自分の打撃技術』というものを持たないと、継続はできないですからね。自分自身も勉強になりました。イチローさんは昨年の都市対抗決勝(対東京ガス)の3ランも見ていただいたようで『メチャクチャ、良いホームランだったよ! ヒーローインタビューも最高だった!』と、世界のイチローさんから褒めていただき、ありがたかったです」

 日米通算4367安打を放ったレジェンドが認めた打撃技術に、NPB関係者も惚れ込む。度会に密着している日本ハム・坂本晃一スカウトは言う。

「彼の場合は・・・

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