前年優勝のENEOSは推薦出場。予選免除で東京ドームに乗り込む。31チームは12地区の厳しい予選を勝ち上がってきた。栄光の黒獅子旗をかけて戦う出場32チームを紹介する。 栄光の黒獅子旗。昨年はENEOSの主将・川口が手にした
【推薦】ENEOS(横浜市) <4年連続53回目 創部1950(昭和25)年>
大久保秀昭監督(慶大)が復帰した3年目の昨年、同社の持つ最多更新の12度目優勝(自身4度目)。推薦出場の今大会は1961、62年、2012、13年に続く3度目の連覇を狙う。
【北海道代表】北海道ガス(札幌市) <3年連続3回目 創部2018(平成30)年>
2年連続出場の昨年、1回戦で東芝を制して悲願の大会初勝利を飾った。今年4月に元東芝監督の工藤賢二監督(駒大)が就任。右腕・大城祐樹(桐蔭横浜大)の出来がカギを握る。
【東北第1代表】JR東日本東北(仙台市) <3年連続29回目 創部1919(大正8)年>
TDKとの第1代表決定戦では入社3年目の右腕・
竹本祐瑛(駒大)が4安打完封。昨年、世界一に輝いたU-23W杯代表の四番・
大西蓮(履正社高)は注目の右打者である。
【東北第2代表】七十七銀行(仙台市) <4年ぶり14回目 創部1980(昭和55)年>
4年連続の代表を狙ったTDKとの第2代表決定戦で、入社4年目の左腕・
小林快(仙台大)が4安打完封。今季からコーチ兼任となった11年目のベテラン・中井隆盛(日大)は健在だ。
【北信越代表】バイタルネット(新潟市) <9年ぶり4回目 創部1972(昭和47)年>
準決勝で昨年、初出場を遂げたロキテクノ富山に勝利すると、信越硬式野球クラブとの代表決定戦では10得点で7回
コールド。正捕手・梅田裕斗(城西国際大)のバットに注目だ。
【北関東第1代表】日本製鉄鹿島(鹿嶋市) <2年連続22回目 創部1975(昭和50)年>
茨城トヨペットとの準決勝で、新人右腕・
山口直哉(京産大)が完封。日立製作所との代表決定戦では同じくルーキー・金城伶於(青学大)が好救援。若い力が活気を与えている。
【北関東第2代表】SUBARU(太田市) <5年ぶり28回目 創部1953(昭和28)年>
第1代表決定トーナメントの初戦で茨城トヨペットに惜敗。敗者復活トーナメント1回戦から4連勝を遂げた。日立製作所との第2代表決定戦は延長11回サヨナラ勝ちを収めている。
【南関東第1代表】日本通運(さいたま市) <9年連続48回目 創部1956(昭和31)年>
日本製鉄かずさマジックとの準決勝では左腕・
相馬和磨(国際武道大)が1安打完封。Hondaとの第1代表決定戦では9得点で勝利。正捕手・
木南了(帝京大)の存在感が光る。
【南関東第2代表】日本製鉄かずさマジック(君津市) <3年連続15回目 創部1975(昭和50)年>
Hondaとの第2代表決定戦では左腕・
渡邊力哉(桐蔭横浜大)と右腕・
山本晃希(九州国際大)の継投が決まって勝利をつかんだ。攻守に抜群の安定感がある。
【南関東第3代表】Honda(寄居町、小川町) <7年連続37回目 創部1960(昭和35)年>
南関東地区としての最終年となった二次予選でラスト1枠を手に。2年目右腕・
岡野佑大(帝京大)が急成長し、攻撃はベテラン・井上彰吾(日大)ら、厚みある打線を形成する。
【東京第1代表】明治安田生命(東京都) <4年ぶり7回目 創部1958(昭和33)年>
春の東京都企業大会で3勝して優勝し、二次予選も初戦から3連勝で初の第1代表。三宮舜(慶大)らの投手陣を正捕手・森川大樹(法大)が好リードでけん引。打線も活発だ。
【東京第2代表】JR東日本(東京都) <14年連続26回目 創部1921(大正10)年>
2年連続で一次予選からスタートの厳しい展開も、二次予選では粘りを発揮し第2代表。投手陣は
小谷野楽夕(日大)の出来がカギを握り、四番・
山内慧(専大)は長打力がある。
【東京第3代表】東京ガス(東京都) <3年連続24回目 創部1927(昭和2)年>
2021年の都市対抗初制覇へ導いた山口太輔前監督に代わり、今季から松田孝仁監督(関大)が就任。元捕手視線からきめ細かな野球を実践し、苦しみながらも第3代表を決めた。
【東京第4代表】セガサミー(東京都) <4年連続14回目 創部2005(平成17)年>
第2代表決定トーナメントの初戦(2回戦)で敗退する厳しい状況も、第4代表決定トーナメントで2試合を勝ち上がった。入社2年目の右腕・
古屋敷匠眞(法大)の成長が著しい。
【西関東第1代表】三菱重工East(横浜市) <2年ぶり13回目 創部1964(昭和39)年>
東芝との第1代表決定戦では4対4の8回裏、入社3年目の
津田啓史(横浜高)が決勝ソロを放った。投手陣は入社8年目の右腕・
大野亨輔(専大)が精神的支柱として健在である。
【西関東第2代表】東芝(川崎市) <2年連続44回目 創部1958(昭和33)年>
初出場を目指したジェイファムとの第2代表決定戦では、入社3年目左腕・
藤村哲之(横浜商大)が完封。新人・
山田拓也(青学大)ら新人が元気が良く、強力打線を引っ張っていく。
【東海第1代表】トヨタ自動車(豊田市) <9年連続25回目 創部1947(昭和22)年>
昨年11月の日本選手権覇者は堂々の第1代表。主将・
北村祥治(亜大)は侍ジャパン社会人代表の主将も務め、レジェンド右腕・佐竹功年(早大)は、10月で40歳もベテラン健在だ。
【東海第2代表】ヤマハ(浜松市) <5年連続44回目 創部1958(昭和33)年>
入社3年目左腕・佐藤廉(共栄大)は安定感抜群で、抑えには波多野陽介(東北福祉大)が控える。打線は元プロ・
DeNAの
網谷圭将(千葉英和高)が勝負どころで力を発揮する。
【東海第3代表】三菱自動車岡崎(岡崎市) <3年ぶり13回目 創部1993(平成5)年>
2000年のシドニー五輪代表である梶山義彦監督(静岡高)が就任2年目で東京ドームへ導いた。投手陣は左腕エース・秋山翔(武蔵大)、打線は小室和弘(明大)が支えていく。
【東海第4代表】王子(春日井市) <4年ぶり18回目 創部1957(昭和32)年>
西濃運輸との第4代表決定戦はタイブレークとなった10回表を無失点に抑えると、その裏に王子がサヨナラ勝ち。昨年の年間首位打者の四番・
吉岡郁哉(法大)がカギを握る。
【東海第5代表】西濃運輸(大垣市) <3年連続40回目 創部1960(昭和35)年>
東海理化との第5代表決定戦では0対2から逆転勝利。新人右腕・奥誠也(京産大)が好投し、打線はDHのルーキー・
小中健蔵(西南学院大)がクリーンアップで機能している。
【東海第6代表】東海理化(豊川市) <12年ぶり6回目 創部1959(昭和34)年>
今大会出場で最大ブランクとなる12年ぶりの出場。第3代表、第5代表決定戦を落とし、最後の1枠で出場権を奪取した。6年目右腕・池田大将(拓大)の投球がチームの浮沈を握る。
【近畿第1代表】NTT西日本(大阪市) <9年連続34回目 創部1952(昭和27)年>
3試合をいずれも継投で勝ち上がり、パナソニック、三菱重工West、ミキハウスを撃破して第1代表。中でも田村孝之介(日大)は全3戦で救援した。
辻本勇樹(仙台大)のリードも光る。
【近畿第2代表】ミキハウス(八尾市) <3年連続4回目 創部1995(平成7)年>
2006年から18年の活動休止を経て、19年から会社登録。21年に16年ぶりの復活出場を果たした。今年の二次予選は三菱重工Westとの第2代表決定戦で10回裏サヨナラ勝ち。
【近畿第3代表】三菱重工West(神戸市・高砂市) <3年連続39回目 創部1918(大正7)年>
ミキハウスとの第2代表決定戦を落としたものの、翌日、日本生命との第3代表決定戦を制した。入社2年目の右腕・
竹田祐(明大)の投球が上位進出へのポイントとなってくる。
【近畿第4代表】パナソニック(門真市) <2年ぶり56回目 創部1952(昭和27)年>
昨年は予選敗退。今年も第4代表決定トーナメントへ回る厳しい展開も、ここから4連勝で出場決定。右腕・
與座健人(関西国際大)、左腕・榎本亮(佛教大)のベテラン2人が支える。
【近畿第5代表】日本生命(大阪市) <3年ぶり62回目 創部1929(昭和4)年>
2021、22年と予選敗退。今年も第3、4代表決定戦で敗れ、あとがなくなった第5代表決定戦で3年ぶり切符を得た。
山田健太(立大)、捕手・
石伊雄太(近大工学部)と新人が元気だ。
【中国第1代表】JFE西日本(福山市・倉敷市) <2年連続12回目 創部2003(平成15)年>
二次予選3試合で46得点を挙げた。シティライト岡山との第1代表決定戦では、10対0の7回コールドで勝利した。主将で正捕手・後藤将太(帝京大)が、攻守で存在感を見せる。
【中国第2代表】JR西日本(広島市) <2年連続6回目 創部1935(昭和10)年>
伯和ビクトリーズとの初戦を落とし、敗者復活トーナメントへ。負けられない状況から4勝し、出場権奪取。入社4年目・
石黒佑弥(星城高)を軸にこの4戦で失点1のディフェンス力が光る。
【四国代表】JR四国(高松市) <4年ぶり13回目 創部1930(昭和5)年>
四国銀行との初戦で
近藤壱来(鳴門渦潮高)が1失点完投すると、松山フェ
ニックスとの代表決定戦では逆転勝利。四番・北尾勇人(龍谷大)が勝ち越し打と役者がそろっている。
【九州第1代表】Honda熊本(大津町) <8年連続17回目 創部1981(昭和56)年>
6年連続第1代表。昨年の最多勝利の右腕・
片山雄貴(駒大)は健在だ。一番から中島準矢(筑波大)、
山本卓弥(亜大)、稲垣翔太(明豊高)、
古寺宏輝(関東学院大)の並びは絶大。
【九州第2代表】西部ガス(福岡市) <2年ぶり7回目 創部2012(平成24)年>
高椋俊平(九州国際大)と
村田健(東農大)の右腕2人がリズムをつくり、打線につなげていくのが身上。打線は平野友都(亜大)、井手隼斗(同大)が勝負強いスイングを見せている。