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2023オリックス 頂点へ、もう一度

<MONTHLY CLOSE UP>リーグ3連覇への歩み 主砲不在も救世主が現る!【7月】

 

今年もあのフレーズの時期がやってきた。シーズンファイナルスパートプロジェクトを8月28日に球団が発表し、キャッチフレーズは、もちろん『全員で勝つ!!』。すっかり浸透した言葉だが、それは何もシーズン最終盤に限った話ではない。中嶋聡監督が就任以来、常に口にしてきた「全員が戦力」は、ここまでの戦いぶりを見ても分かること。特に今季は、日替わりならぬ“月替わりヒーロー”が躍動したことがチームの好調の大きな要因だ。メンバーを固定することなく、戦い続けた8月までの歩みは「全員が戦力」であり「全員で勝つ」を証明するからこそ変わらぬ姿勢でファイナルスパートをかけていく。
※成績は9月3日時点

【7月】森友哉の故障離脱で暗雲が垂れ込めるも、終わってみればチーム打率は前月以上にアップ。2人のバットの好調ぶりが、主砲不在を感じさせなかった。

【月間チーム成績】
19試合12勝7敗、勝率.632、打率.264、防御率3.32、リーグ順位2位

若月健矢[10年目/捕手/28歳] 秘める思いが原動力


[月間成績]19試合、22安打3本塁打5打点、打率.400


 意外性のある打撃がキラリと光る。7月22日の日本ハム戦(ほっと神戸)で、打球は右翼席へ弧を描く。同点で迎えた9回一死、相手左腕・宮西尚生が投じた145キロの直球を華麗に流し打ち。グングン伸びた打球は本拠地のファンが待つ右翼席に着弾した。ゆっくりとダイヤモンドを一周すると、仲間からの歓喜のウォーターシャワー。劇的なサヨナラ弾だった。

「素直にめちゃくちゃうれしかったです。ただ……。ちょっと足がつっていたので、走れなかったんです。ホームランになってくれてよかった」

 苦笑いで振り返るも、試合を決める一撃で、両リーグ最速の50勝に到達した。この日、劇的弾を含む3安打の猛打賞でチームの勝利に貢献。バットだけにとどまらず、捕手としても投手陣をけん引した。「小木田(小木田敦也)が初先発だったので、勝利を届けたかった」と振り返るように・・・

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