自らの力を最大限に発揮した。頻繁だった一、二軍の入れ替えは、「全員が戦力」と言い続けてきた中嶋聡監督の言葉どおりの采配だったが、起用に応えた選手もまた見事。優勝が決まった9月20日までの今季一軍出場は投手27、野手31の計58人――。『全員で勝つ!!』を体現したナインすべては掲載できないが、中心を担った選手を掲載しよう。 【投手編】はこちら ※2023年成績は優勝決定9月20日時点。年数は支配下登録のNPBプロ年数 森友哉 研ぎ澄ます集中力
森友哉[捕手/10年目/28歳]
【2023年成績】97試合100安打16本塁打60打点、打率.291 鋭い眼光の先にあるマウンド。扇の要に座ってマスクをかぶればジャスチャーを交えて投手に安心感を与えるが、打席では一変する。「毎打席集中はするんですけど、得点圏とかチャンスはより集中して、絶対に決めてやるという気持ちを常に持って打席に立っているんです」。思いは数字に表れ、得点圏打率は圧巻の.385を記録。FA加入1年目から、MLB・レッドソックスに移籍した
吉田正尚の穴を埋める働きは、投手のためにほかならない。捕手の目は打撃に生きるかと問えば即答する。「はい。自分が守ることも含めて。守ることを考えれば、何点あってもいいですから」。稼いだ60打点は、自らのリードを楽にするもの。強打者・森友哉は、捕手・森友哉のためのもう一人の自分だ。
杉本裕太郎 突き上げた拳の先に
【2023年成績】86試合72安打14本塁打37打点、打率.237 勝負どころで一打を放ち続けた。強烈な印象を与えたのは6月15日、
阪神との交流戦(甲子園)で放った9回の勝ち越し弾だ。ただ・・・
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