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いざ、秋の決戦へ オリックス日本一への再登山

<頂点奪取へ3つの武器>オリックス・変幻自在の豊富な救援陣 流れを呼び込む“猛者”──

 

『勝ち継投』の言葉とは無縁だ。150キロ超の直球を誇るパワーピッチャー、さらに華麗にピンチの火を消すテクニックが光る技巧派の存在も控える。試合展開に、その後の日程をにらみ、巧みに継投策を組み立てることが可能な変幻自在の救援陣も大きな武器。仮に先発が早期降板しても不安はない。

9回のマウンドに向かう平野佳。ベテランがクローザーを務めるが抑えも状況に応じつつ、9回までのバトンの形も変幻自在だ


形なき継投策


 救援陣も鉄壁布陣なのは、数字を見れば明らかだ。30試合登板以上7人は、いずれも防御率が2点台以下。最多52試合に登板した山崎颯一郎は1.05と圧巻の数字を残し、26セーブを挙げて9回のマウンドに上がった15年目のベテラン・平野佳寿も1.22。先発が試合をつくり、奪ったリードを守り抜く形は、救援陣の成績を見ても分かること。勝利の裏にブルペンの奮闘があるのは、残した成績が物語っている。

 好成績の背景には巧みなベンチワークもある。原則3連投回避の方針は今季も貫き、連投すればベンチを外れることもしばしば。抑えの平野佳も例外ではなく、一時故障離脱時や、連投回避時は代役として山崎颯をメインに、阿部翔太宇田川優希らが試合を締めてきた。いずれも150キロ超のストレートを誇り、落差のあるフォークを駆使。力で押しつつ、空振りを奪える強みを生かし、流動的な起用も難なくこなしてきた。

 誰かの負担が増えれば、休みを設けて誰かがカバー。球界に根付く7回以降の『勝ちパターン』の固定概念はなく、ブルペンも『全員で』を体現してきたことが、シーズンを通し、チームとして安定したパフォーマンスを・・・

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