週刊ベースボールONLINE

2023プロ野球記録集計号

【File13】“気になる”を、もう少し掘ってみた あれこれ記録アラカルト

 

長いシーズン中に生まれた記録の中には、まだまだ気になるものがいっぱい。ここからは一挙にまとめてご紹介しよう!

<TOPIC1>本当にOver40!? 衰え知らずなセ・パの最年長左腕



■連続勝利記録の歴代5傑

※所属は期間最終年時点のもの


 まだまだ強力な先発の柱だ。球界最年長43歳のヤクルト・石川雅規と、それに次ぐ42歳のソフトバンク和田毅は、今季も数々の偉業を果たした。今季3試合目の登板となった5月10日の阪神戦(甲子園)で今季初白星を挙げた石川は、NPB4位タイとなる入団年から22年連続勝利をマーク。ストレートの平均球速は131.3キロ。これは下手投げの鈴木健矢(日本ハム)、與座海人(西武)に次いで、現役3番目に遅い数値だ。それでも打者を手玉に取れるのは、与四球率0.85が示す抜群の制球力と、経験も生かした巧みな投球術があるから。シーズンは2勝5敗と負け越したものの、交流戦では単独トップの通算28勝を記録してみせた。

ソフトバンク・和田毅


■H和田の2021年以降の成績

 交流戦通算勝利数2位の記録を持つのが和田。今季1勝を挙げ、一時、石川と並ぶも、先を行かれた。今季は5月24日の日本ハム戦(エスコンF)でNPB通算2000投球回を達成。年齢を重ねてもなお「自分の武器はストレート」とし、鋭いキレが打者にとって球速表示以上の体感速度を生み、丁寧にコースを突いていくことで的を絞らせない。今季は100投球回に到達し、チーム2位の8勝を挙げた。石川、和田そろって来季も現役を続行。チームを支えていく。

<TOPIC2>すべてはここから始まった パ新人王・B山下の開幕投手デビュー


 難なくこなしたことが、中嶋聡監督が期待を込めた理由を物語った。「どうせ緊張するなら一緒にしたほうがいい」。“一緒”とは『一軍デビュー』と『開幕投手』のことだ。山本由伸宮城大弥が3月のWBCに参戦したとあって、大役探しが続いていた中で昨季まで一軍未登板の高卒3年目・山下舜平大を指名。2年目以降の選手が開幕投手でデビューを飾るのは、史上初のことだった。

 迎えた3月31日の西武戦(ベルーナ)。初球はこだわりを持って磨き続けたストレートを高めに投じ、球威で押し込み前にファウルを打たせると、2球目も155キロの直球でファウルを奪って2ストライク。最後は低めのフォークで空振り三振に斬って取った。「やってきたことを出すだけ」と以降も臆することなく、強気の投球で・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング