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新春スペシャル文化人対談

<新春スペシャル文化人対談>チャッピー加藤(構成作家)×スージー鈴木(野球音楽評論家) 2023年を明るく振り返り、2024年を明るく展望

 

お正月らしく、おめでたい対談をお届けしよう。本誌連載陣の1人である野球文化評論家のスージー鈴木氏(マリーンズ・ファン)と、構成作家として活躍中のチャッピー加藤氏(ドラゴンズ・ファン)。熱烈な野球観戦好きの文化人同士が、現状の野球界を語り尽くした新春スペシャルトークだ。
取材・構成=落合修一

[左]「マリーンズの若手打者よ、万波のように躍動して」スージー鈴木[野球文化評論家]
[右]「立浪監督はもっと伸び伸びと野球をさせてほしい」チャッピー加藤[構成作家]


スージー鈴木氏の観戦勝率.370


――まずは2023年の振り返りからお願いします。

鈴木 マリーンズの現地観戦は10勝17敗(勝率.370)でした。シーズン全体では勝率.507だったのだから、かなり低いです。ただ、一応2位になってクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージまで行ったのは良かったです。ファイナルも追い掛けて京セラドームまで行ったのですが、オリックスは強かったですね。マリーンズは逆に、安田尚憲山口航輝藤原恭大と高卒の打者たちがこんなにチャンスをもらっているのに育たないのは何なんだろうと。ポランコが本塁打王になったのは良かったんですけど。

加藤 ロッテからの本塁打王は、落合博満(1986年)以来ですよね。

鈴木 そうです。落合以来。

加藤 あの球場(ZOZOマリン)だと難しいのかな。

鈴木 安田とかもっとブレークしてくれればいいのに。「平安藤原」(平沢、安田、藤原)という呼び方もありますけど、全然流行らない(笑)。2014年にクレイグ・ブラゼルとアジャこと井上晴哉がいたときは「ブラジャー砲」という言葉を用意していたのですが、そもそもブレークしなかった。

加藤 西武阪神のブラゼル、そう言えばロッテにいましたっけ。

鈴木 打つ人がいたら「何とか砲」と名付けたいのですが、そういうバッターが出てこないのがマリーンズなんです。チャッピーさんの好きな中日はどうですか。

加藤 球団史上初の2年連続最下位。

鈴木 初ですか。

加藤 はい。やっぱり、打てない。これに尽きます。22年に大野雄大が9回終了時点で完全試合だったのに打線が打てなくて延長になり大記録を逃したことがありましたが(22年5月6日、阪神戦=バンテリン)、23年も柳裕也が9回までノーヒットノーランだったのに(8月13日、広島戦=バンテリン)打てなくて記録を達成できなかった。2年連続でそんなことが起きるなんて。投手陣はストライキを起こしてもおかしくない。

鈴木 打てないですねえ。

加藤 チーム打率.234だから、ロッテの.239とそんなに変わらないんです。だけど、得点はロッテは505なのに、中日は390。

鈴木 それは少ないですね!

加藤 12球団唯一の300台です。

鈴木 何が違うんでしょうね。

加藤 中日は、シングルヒットばかりで長打がないんです。ヒットを3本打っても・・・

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