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燃えよ! 立浪ドラゴンズ

<内野陣チェック>荒木雅博氏(野球解説者)に聞く 二遊間バトルの行方「それぞれに良さがあるからこそ、自分の良さをアピールし、自分の手でつかみにいかないと」

 

得点力不足とともに大きな課題はレギュラー不在の二遊間だろう。キャンプが終わった時点でも、誰が守るかは未確定のまま。大勢いる候補の中から、果たして誰が抜け出していくのか。昨年まで中日で内野守備走塁コーチを務めた荒木雅博氏に話を聞いた。


重視するのは守備力


 候補選手はたくさんいる。多過ぎると言ってもいいほどだ。しかし競争と言えば聞こえはいいものの、そろそろ候補を絞り、コンビネーションを高めていきたい段階。キャンプが終わり、開幕まで1カ月を切った。立浪和義監督は二遊間について「守備力を重視していきたい」と口にしている。荒木氏が言う。

「なかなか決めきれないというのが正直なところだと思いますし、そんなに簡単に決められるものでもないでしょう。どの選手にも良さがあり、課題があり、攻守で抜きん出ている選手がいないわけですから。もちろん固定して戦っていくことが理想ですが、そこは誰を見込んで使っていくかにもなっていくと思います」

 昨秋のドラフトでは2位で津田啓史、3位で辻本倫太郎と2人のルーキー遊撃手を指名した。津田はキャンプ途中で右肩を痛めて無念の離脱となったが、辻本の評判がいい。開幕スタメンもささやかれている。

「守りはうまいですし、足を使えてスピードがあります。遊撃タイプですが、二塁を守れる器用さもありますし、そうなれば面白い選手になると思います。小柄ながら体力もありそう。とは言えルーキー。津田選手もそうですが、プロのレベルに慣れるには少し時間が必要でしょう」

 辻本以上に株を上げているのはキューバから育成で新入団したクリスチャン・ロドリゲスだ。長い手足で守備力が高く、大穴候補でもある。

「野球センスも高く、肩も強い。将来が楽しみな選手ですが、じゃあ我慢して使っていくかとなると、この1年に限れば現実的ではないのかなと。まだこれから実戦で覚えていくことが多い段階ですから」

 これだけ二遊間の選手を集めておいて、キューバからの育成選手を即起用は少し寂しくもある。もっとも支配下昇格は考えられるだろう。

 昨年は96試合、一昨年は59試合とチームで最も遊撃スタメンが多かったのは龍空だが、キャンプは最後まで二軍で過ごしている。

「龍空選手は・・・

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