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続・黄金期へ オリックス4連覇の鼓動

オリックス・東晃平 経験を武器に先発の軸へ マイペースに飄々と──「僕はあまり目立ちたくないほうなので」

 

新シーズンとなり、立場は変わる。2022年途中に支配下登録され、昨季は7月末に先発ローテ入りして6勝無敗。成長著しい右腕は95だった背番号が10番代へ。寄せられる期待が大きいのは能力の高さゆえ。そんな重圧も力に変えていく。
文=米虫紀子(スポーツライター) 写真=佐藤真一


鈍感力も備えて


「全然違いますね」と東晃平は苦笑した。宮崎での今春キャンプでファンから掛けられる「東君!」という声援の量が、昨年とはまったく違っていたという。

「そっとしといてーって思いますけどね(笑)。うれしいんですけど、目立つのはちょっとアレなんで……」と照れくさそうに言う。

 育成契約5年目だった2022年7月に支配下登録され、その年8月にプロ初勝利も挙げたが、一軍に定着することはできず、昨年のキャンプではファンに声を掛けられることも少なかった。だが、この1年で立ち位置は激変した。

 昨年7月30日に先発で勝利を挙げると、次々に白星を積み重ね6連勝。22年8月のプロ初勝利を含めると、球団初の無傷の7連勝となり、優勝争いの大きな力になった。

 体重を増やし、トレーニングで筋力とスタミナを向上させたことで、平均球速が大幅に上がったことが飛躍の要因だと語っていた。

「以前は、初回に150キロ台が出ても、2回ぐらいでもう140キロ台になっていた。それが今年(昨年)は7回になっても150キロ台が出ている」

 変化球を磨いたことも大きかった。カットボールの精度を上げ、投げなくなっていたシンカーを再び練習して投球の幅を広げた。「シンカーを投げられるようになってからだいぶ楽になりました。配球面でも、困ったときに使えるので」と振り返る。

 大舞台での強さも見せつけた。劇的な勝利でCSファーストステージを勝ち上がり勢いに乗るロッテと対戦したCSファイナルステージは・・・

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