来る出番に備えて腕を磨く。能力の高さを示すほか、故障からの復帰を目指す育成投手たちも忘れてはならない。3ケタ背番号も確かな戦力。チームの窮地がチャンスともなる“秘密兵器”の存在たちも次なるブレーク候補だ。 ※富山凌雅、椋木蓮は3月14日に支配下復帰が発表
写真=佐藤真一 チャンスの年
リーグ4連覇を狙う中でチーム内競争は激しさを増している。象徴が虎視眈々と出番を待つ“育成投手たち”だ。
筆頭が、2020年に育成ドラフト1位で、横浜隼人高から入団した高卒5年目の佐藤一磨だ。3月6日の
中日戦(京セラドーム)でオープン戦とはいえ、“一軍デビュー”を果たした。4回からマウンドに上がり、3回3安打1失点の投球を披露。相手四番・
中田翔に左翼席へソロ本塁打を浴びたが、以降は無失点に封じた。試合後は「めちゃくちゃ緊張しましたけど、後半のほうは落ち着いて投げられました」と充実の表情を見せた。
鍛錬を積んで、“逸材”は今春を迎えた。昨季、二軍で19試合に登板して8勝をマーク。ウエスタン・リーグの最多勝に輝いた。「プロ1年目に腰のケガをしてしまいましたけど、そのあとは離脱せずにマウンドに上がれています」と順調にプロ生活を過ごしている。
1年目にリハビリ生活を過ごし「あのときは『このまま終わってしまうのかも……』と思ったこともあります。投げているボールも(同期入団の)宮城(
宮城大弥)と比べて、全然だったので」。同期のドライチ左腕に羨望の眼差しを送っていたころ、二軍で着実に力をつけていたのが
東晃平だった。東は18年の育成ドラフト2位で入団。ファームで奮闘を続けていた。
「あきらめない大切さや、希望があることを教えてもらいました。僕はそのタイプの選手を目標にして頑張っていきたいです。東さんは、新星のイメージが強いですけど、ファームでずっと投げて、ものすごく頑張ってこられた選手なので」
佐藤も背中を追う。
「目標は支配下選手登録されて、一軍で投げて、後半に(一軍)定着できたら良いなと思っています。(2ケタ背番号は)今年こそというか、今年なかったら、もうチャンスはないかな、と。空回りしないように、ラストチャンスだと思って頑張ります」
宮崎での・・・
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