昨季はセ・パ合わせて3割に到達した打者が過去最少の5人に終わり、近年叫ばれている“投高打低”が顕著に表れた結果となった。点を与えないことも重要だが、野球は点取りスポーツ。勝つためには得点力を上げることが最適解なはずだ。ここでは現状を打破して球界を盛り上げる力を持つ打者を取り上げる。
※ロッテは安田尚憲インタビューを特集掲載
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オリックス・西川龍馬　“ナカジマジック”の象徴へ

　役割は多岐にわたる。巧みなバットコントロールでシーズン打率3割超を4度数えるなど安打を量産してきた男が広島からFA加入したことの意味は、“プラス1”にとどまらず。「何でもできる自信がある」と口にするのは全打順を担った経験を持つからこそだ。長いシーズンを戦う中で故障や不振者が出るのは当然のこと。昨季までも状況に応じて変幻自在のオーダーを中嶋聡監督は組んできたが、その幅を広げてくれる存在なのは間違いない。森友哉、頓宮裕真、杉本裕太郎らの前を打って好機を演出するのか、はたまた好機で決定打を放つのか──。自らの力を試すための“挑戦”と位置付けたFA移籍。パ・リーグの舞台で真価を示すことが、チームの得点力向上に直結する。

日本ハム・万波中正　“唯一”のレギュラーとして

　新外国人の補強を含めて格段に攻撃陣の層は厚くなったが、核となるのはこの男だ。春季キャンプ開幕直前に新庄剛志監督から唯一、レギュラー当確を明言され、調整も一任されてきたのは信頼の証し。昨季は・・・