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2024プロ野球シーズン大展望

【12球団戦力分析2024】巨人・攻撃の効率化が実現すれば充実の投手陣がさらに輝く

 

38年ぶりに日本一となった阪神の勢いを止めるのは!? 2年連続最下位に沈んだ中日が積極的な補強を行うなど、今季は昨季以上に各チームの戦力が拮抗している。どこが出てきてもおかしくない以上、1試合も気が抜けない!
※情報は3月16日現在

四番の岡本和をはじめ主軸へいかに好機で回せるかがカギとなる


<逆襲のシナリオ>自己犠牲で得点効率アップを図る


 昨季は12球団トップの164本塁打を放ちながら、523得点はリーグ3位。重量打線ではあるが、あまりに「重い」ために非効率な攻撃に終始して、継投に苦しんだ投手陣をカバーし切れなかった。阿部慎之助監督も「ホームラン待ちの野球では勝てない。野球を変えていかないと」と、攻撃陣には状況に応じた自己犠牲を求めていくことをはっきりと口にしている。

 ただそれも、確たるポイントゲッターが存在し、厚い信頼を寄せているからこそだ。昨季の岡本和真はキングに輝く41本塁打を放ちながら、実にソロが28本を数えたのは“効率の悪さ”の象徴でもあった。「勇人(坂本勇人)にバントをさせようというわけではない」と指揮官が明言しているように、坂本、岡本和、MLB通算178本塁打を誇る新助っ人のR.オドーアに犠打のサインは出さない方針。逆に言えばその3人の前にできるだけ走者を出し、得点圏に進めておくという当たり前のタスクをしっかりと実行しなければならない。

 犠打や進塁打に足を絡めながら、相手の嫌がるプレーを積み重ねて好機を創出していき、主軸が仕上げる。そのためには吉川尚輝門脇誠、新人の佐々木俊輔といったスピードを兼ね備えた打者の働きがより重要になっていく。もちろん出塁率の向上は言うまでもなく、門脇も「出塁率4割」を目標に掲げるなど自覚は十分だ。

 レギュラーと控えの実力差は隠れた積年の課題だったが・・・

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